ホーム >> 社会 >> 本文 |
高齢者の「デジタルデバイド」を解決するには?
|
· 2020-09-24 · ソース:人民網 |
タグ: 高齢者;モバイル;社会 | 印刷 |
モバイルインターネット時代には、スマホがなければほとんど何もできなくなっている。スマート化とデジタル化によって社会の効率は良くなったが、多くの高齢者にとっては越えることのできない「デジタルデバイド」ができてしまった。高齢者はどうやってこの状況に適応すればいいのか、誰が高齢者をサポートできるのかが、解決しなければならないテーマとして社会につきつけられている。
「中国インターネット発展状況統計報告」によると、2020年3月の時点で、中国のネットユーザー規模は9億400万人で、インターネット普及率は64.5%に達しているが、60歳以上のネットユーザーは6.7%に過ぎない。国家統計局が発表したデータによると、2019年末の時点で、60歳以上の人口が占める割合は約18.1%だった。この2つのデータから推算すると、およそ1億人の高齢者が情報化に追いついていないことになる。
モバイルインターネット社会において、発言権と学習能力に欠ける高齢者はある意味において弱者だと言えるだろう。家庭においても、主流から追いやられてしまうリスクをはらんでいる。北京大学社会学部の陸傑華教授は、「モバイルインターネットの発達はある程度社会の人づき合いの方法に変化をもたらし、面と向かってつき合う機会が減少している。こうしたことが高齢者の精神面にマイナスの影響を与えるとみられている」と指摘する。
上手くモバイルインターネット時代に追いついていけたとしても、暇な時間が多く、判別能力が低く、ネット上のセキュリティについての知識が不足している高齢者は、インターネット詐欺の対象になりやすい。特に経済能力のある高齢者にとっては、インターネット詐欺に遭った場合の影響はより深刻なものとなる。
デバイドを乗り越えるために多方面が努力
しかし、スマホを使いこなし、モバイルインターネットの世界を自由に「泳ぎ回る」高齢者も少なくない。動画プラットフォームのビリビリ(bilibili)で37万人のフォロワーを抱える江敏慈さん、ショート動画共有アプリの抖音でわずか15秒の動画で260万もの「いいね」と10万近いコメントを集める「時尚奶奶団」、さらには音声チャットやモバイル決済を使いこなす多くの高齢者たちは、スマホのディスプレイの中で自在に楽しんでいる。
2018年9月の時点で、「国民クラス」のアプリとも言える微信(WeChat)の55歳から70歳のユーザーは6100万に達した。「子供が恋しくなったら微信でメッセージを送る。そうすると暇が出来た時に返事をくれる。電話だと仕事の邪魔にならないか心配だから」。こんな風に、年老いた父親や母親は若者の考え方や行動習慣についていこうとし、新たなコミュニケーションの方法を身に着けようと努力している。
2次のページへ |
シェア: |
|
このウェブサイトの著作権は北京週報社にあります。掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
住所 中国北京市百万荘大街24号 北京週報日本語部 電 話 (8610) 68996230
京ICP备08005356号 京公网安备110102005860号