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江西:生態山林保護員2万人が貧困脱却、安定した暮らしへ
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· 2020-11-04 · ソース:人民網 |
タグ: 貧困脱却;生態;社会 | 印刷 |
方友紅さんは、江西省共青都市金湖郷森林防火隊に所属する生態山林保護員だ。彼はゴム長靴を履き、ブリキ製のやかんを肩に担ぎ、柄の長い消火用モップを手に持ち、毎日山を巡り歩く。1度でおよそ30キロ以上の道のりを歩くことになる。
江西省には、方さんと同じような生態山林保護員が2万1500人おり、森林火災を防ごうと、第一線で働いている。彼らは、青々とした山と澄んだ水の流れを守るため、労苦を厭わず働くとともに、貧困から脱却して豊かな暮らしを手にしている。
方さんは、腰に椎間板ヘルニアを患っており、左眼の視力障害は4級障がいに認定されている。母親は高齢で、子供もまだ幼いため、出稼ぎに出ることも難しい方さんは、一時は貧困状態に陥っていた。
では、どうやって貧困脱却を果たしたのだろうか?2016年、現地政府は方さんのために生態山林保護員のポストを申請してくれた。この仕事は、月給500元(1元は約15.7円)が支給される。「政府による配慮に報いるため、私は一生懸命この仕事をやった」と話す方さんは、地元の専門の山林保護員に自ら進んで教えを乞うただけでなく、消火器の使用方法を学び、さらには、パトロール日誌を記録し続けた。日誌を開くと、一画一画丁寧に書かれた字で、毎日何をしたか、毎日何に注意を払って巡回したか、しっかりと記録されていた。
貧困脱却の難関攻略政策を推し進める江西省は、林業が盛んであり、林業に天然の優位性と潜在力を備えていた。同省に登録されている貧困世帯から生態山林保護員の職に就いた人は、昨年新たに7500人増え、生態山林保護員の総数は累計2万1500人に達した。移転のための支給資金は累計5億3千万元、政策の波及効果により貧困人口約7万人が貧困からの脱却を実現した。また、同省は、公益林の生態効果補償メカニズムを整え、2019年に生態公益林に対する補償額は11億2千万元に上り、補償レベルは中部地区でトップとなった。このうち吉安市は、公益林資金補償弁法に基づき、昨年1億2700万元の補償資金を拠出した。うち公益林補償の対象となった貧困世帯は6642世帯、補償資金額は362万2200元に達した。
生態山林保護員になることは決して容易ではない。吉安市遂川県楠木村の貧困世帯の黄連華さんは、「審査・採用選考・研修を経て、ようやく持ち場につくことができる」と話す。保護林のパトロールというのは決して軽視できない仕事であり、黄さんはこの仕事を非常に貴重な仕事とみなし、毎日薄暗いうちから家を出て山を巡回する。「今では安定した収入を得られるようになった。これからは貧困生活に戻るかもしれないという心配をする必要はなくなった」と黄さん。
生態山林保護員たちが次々誕生し、彼らが山に登っていくことで、青々とした山と澄んだ水の流れが保護されるだけでなく、さらには山々に「緑の銀行」を生み出すことにもなっている。
橫峰県新篁事務所に所属する陳村湾村の山林保護員である饒瑞さんは、「環境保護の仕事をしっかり行うことは、我々にとっても有益だ」と考えており、仕事に対する意欲も非常に高い。貧困者支援担当幹部のサポートのもと、彼は林下養殖を始めた。原生態で放し飼いにして、飼料を与えないニワトリやカモは、供給が需要に追いつかない状態で、昨年の世帯収入は4万元を上回った。彼は今年、養殖規模を500数羽まで拡大した。さらに、山辺にある面積約0.13ヘクタールの冷水田を改造して養魚池を掘り、100匹あまりのソウギョやフナの養殖を始めた。饒瑞さんは、自信満々の様子で、「今は、誰もが健康的な食生活に関心を寄せている。都会に住む人は、特に、我々が育てている『食べ物』を好んでいる。今後はますます希望が持てるだろう」と話した。
「木を伐採せずに豊かになれる」、至る所にある青々とした山と澄んだ水の流れが、金山や銀山をもたらしてくれる。昨年、全省の生産量の多いアブラツバキの林は33万ヘクタールを上回り、貧困世帯が携わるアブラツバキ産業規模は3.3万ヘクタール以上、1千村の貧困村を網羅しており、貧困人口延べ約22万人の雇用を促し、1世帯あたりの増収額は2千万元に近づいている。
素晴らしい山や水資源は、素晴らしい暮らしをもたらす。共青都市にある九千嶺森林公園はいまや、ネットでも有名な観光スポットになっている。生態業で生計を立てている方友紅さんは、貧困から脱却しただけではなく、古い住宅を全面的に改築して、2019年の収入は3万6千元に達した。今年の春の初め、方さんは自宅の水田0.67ヘクタールにカッコン(葛根)を植えた。収穫後は、カッコンパウダーに加工して観光客に販売する準備を進めている。「この一本の草・一本の樹をしっかり守って行けば、今後の生活は間違いなく良くなる一方だ」と方さんは語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年11月4日
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