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デリバリー配達員、商品だけでなくサービスも配達する「万能お兄さん」に 中国
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· 2020-08-07 · ソース:人民網 |
タグ: デリバリー;配達;社会 | 印刷 |
中国では最近、食事時間帯だけでなく、他の時間帯にも忙しそうに街中を走り回っているデリバリー配達員の姿を目にするようになっている。人民日報海外版が報じた。
「ミネラルウォーターを買ってきてほしい」、「食材を買ってきてほしい」、「薬を買って届けてほしい」など、デリバリープラットホームの「餓了麽(Eleme)」や「美団」は、多種多様なニーズに応えてくれるようになってきている。
デリバリーアプリが「万能アプリ」に
現在、デリバリープラットホームの「おつかい」機能を使えば、どんな商品でも家まで届けてもらえると言っても過言ではない。
上海で働いている付さん(男性)は、「ある時、彼女と一緒に北京オリンピック森林公園にピクニックに行った時、突然の大雨に見舞われた。傘を持っていなかったため、二人ともずぶ濡れになってしまった。その時、試してみようという気持ちで、『餓了麽』の『おつかい』機能を使ってみた。すると、配達員がサンダル2足と、カッパ2つを買って、公園内まで届けてくれたので、困った状況から脱することができた。その時、僕たちは公園内の片隅にいて、園外を走る大通りからまさに壁一つの距離だった。配達員は僕たちのいる場所を正確に探し出し、壁越しに買ってきたものを渡してくれた」と振り返る。
デリバリープラットホームの配送員をして5年になるという丁さんは、「お客さんに頼まれた食材やタバコを買ったことがあるほか、ごみ捨ての手伝いをしたり、花を届けたりしたこともある。定番である料理の配達のほか、『おつかい』機能の配達依頼も少しずつ増えている。僕は主に料理の配達をしているが、配達依頼が多いのは正午と夜だけ。そのため、食事時間帯でない時は、通り道である場合は、『おつかい』の配達依頼も取るようにしている」と話す。60過ぎの丁さんは、夏になると日焼けして真っ黒になるまで働いており、「取る配達依頼が多いほど、給料も多くなる。一番多い日で約60件配達する。ここ2年は『おつかい』の配達依頼もどんどん増えており、薬や食材、日用品などを買ってくるよう頼まれる」と語る。
デリバリー配達員の新業務開拓の背後にはどんな要素?
「餓了麽」は最近、アプリのバージョンアップを実施し、飲食デリバリープラットホームから、「インスタントニーズ」のライフサービスプラットフォームへと舵を切った。デリバリーサービスを中心とした小売業への変革だ。
「餓了麽」のニューバージョンのアプリは、飲食デリバリーから、同じ都市を範囲にして、生活の全方面にサービスを提供するほか、ユーザーの必要に応じた「おススメ」も行うといった、「身の回りニーズ」を立ち上げ、グレードアップしている。「餓了麽」の関係責任者は、「消費者は、お腹がすいた時だけでなく、生活のいろんなシーンで、『餓了麽』が必要になる。当社は、企業全体の戦略が変わったとは考えておらず、『身の回りニーズ』でも、『ニューサービス』でも、『ユーザー目線のサービス』を基本コンセプトにして、サービス業のデジタル化グレードアップを推進していく」と説明する。
商品配達だけでなく出張サービスも
「デリバリー」という言葉にはより多くのことが含まれるようになっている。牛乳やコスメ商品、書籍、文房具などの小売商品の配達のほか、エステや家事などの「出張サービス」も増加している。
「餓了麽」のアプリの「おつかい」機能には、「万能なお兄さん」という項目があり、「列に並んでもらう」、「彼女に謝罪してもらう」、「病院に検査結果を取りに行ってもらう」など、いろんなサービスが列挙されており、ユーザーは、「『餓了麽』でこんなことまでしてもらえるのか!?」と目を丸めている。
丁さんは取材に対して、「どんな要求でも、法律を犯さず、自分にできる範囲である限り、僕たち配達員はできる限りのことをしてお客さんのニーズに応える」とした。ただ、「今のところ、『出張サービス』の利用者はそれほど多くなく、多いのはやはり代理購入と料理のデリバリー」という。
業界関係者は、「『出張サービス』となると、配達員やプラットフォームに対する要求が料理のデリバリーとは大きく異なる。例えば、薬を届けるとなると、一層スピーディーさが必要になる。バックグラウンドで配達員に配達依頼を送る時、薬の配達の依頼を優先しなければならない。一方、衣服やコスメ系ならそれほど急ぐ必要はない。そのため、優先度は低くなる。配達員の操作の流れや規範も含めた物流計画や手配は、状況によって差が生じる」との見方を示す。
ECが急発展していることは、デジタル化のパワーの証明であるものの、中国国内のサービス業のデジタル化は依然として緩慢なままだ。業界関係者は、「サービス業のデジタル化は、登場したばかりの新しいコースと言える。『餓了麽』や『美団』のようなライフサービス系アプリは、フロントエンドにおいて引き続きユーザーの『身の回りニーズ』に焦点を合わせ、ユーザーに応えていくだろう。そして、バックエンドでは、引き続き事業者エンドのデジタル化が推進され、事業者がより効果的にユーザーの獲得と管理を行って、経営効率を向上することができるようサポートしていくことになるだろう」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年8月7日
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