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「クラウド卒業」の大学新卒者 現在の状況やいかに?
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本誌記者・李一凡 · 2020-07-22 · ソース:北京週報 |
タグ: 就職;卒業;社会 | 印刷 |
あらゆる手段で就職を支援
幸いなことに、今年の大学新卒者は就職活動で孤立無援の状態に置かれているわけではない。雇用は「6つの安定」(雇用、金融、対外貿易、外資、投資、予想の安定)と「6つの保障」(住民の雇用、基本的民生、市場主体、食糧・エネルギーの安全、産業チェーン・サプライチェーンの安定、末端の行政運営の保障)の要であり、大学新卒者の就職先の確保は雇用の安定のための最優先課題だ。今年7月7日、習近平総書記は大学新卒者への返信の中でも、「各級の党委員会、政府と社会各界は大学新卒者の就職支援活動をしっかりと行い、効果的な措置を取り、新型肺炎がもたらしたマイナスの影響を克服し、あらゆる手段を尽くして大学卒業生の就職を支援する」と強調した。
上海市で開催された就職説明会で交流する求職者と採用担当者(写真=新華社提供)
趙文楽さんから見ると、新型肺炎の影響で職探しの期間が長引いたのが就職難の大きな原因だ。国家公務員試験や各地の公務員試験もやむを得ず延期となり、新卒者たちは就職活動のリズムを乱された。「でも、今年の就職活動はそこまで難しくはないと感じます。チャンスは少なくないですし、政策面での支援もたくさん講じられています」と趙さんは言う。彼女によれば、多くの企業が北京市の各大学でさまざまなオンライン就職説明会を開き、大学卒業生たちに多くの就職の機会を提供した。また、一連の政策により、就職上のプレッシャーも大いに緩和された。「たとえば、同級生の中には教師の仕事が見つかった人がたくさんいます。今年上半期の小中学校教師資格試験が延期となったため、新卒者はまず働き始めて、のちに試験を受けてもいいのです。さらに、第二学士号の課程も再開され、まだ仕事が決まっていない学部卒業生も第二学士号の取得を1つの選択肢として考えています」と趙さんは語った。
今年に入り、中国は新卒者の就職上のプレッシャーを緩和するために、例年には見られない数多くの措置を実施している。各地も関連政策を打ち出し、企業や末端組織の求人増加、大学院の募集人数の増加、起業による雇用増加の奨励、求人におけるオンラインとオフラインの同時活用など、あらゆる手段を尽くして大学新卒者の就職を支援している。
新型肺炎の感染状況が好転し、経済が着実に回復していくにつれ、企業の業務再開が引き続き進むことで雇用状況にもプラスの変化が見えてきた。中国人民大学中国就業研究所とオンライン求人サイト・智聯招聘が7月15日に共同発表した2020年第2四半期の「中国雇用市場景気報告」によると、同期の中国雇用市場景気指数は月を追うごとに回復し、各月の雇用需要人数も前月比で上昇した。あるインターネット会社の人事部の担当者も、「当社は今年春の新卒採用では多くのポジションの採用をいったん中止しましたが、このほどおよそ500人規模の採用計画をスタートさせました。そのうち多くのポジションで新卒者に就職の機会を提供します」と述べた。
満足のいく仕事が見つからない新卒者に対し、長年新卒採用に携わる李欣怡さんは「まず就職して、働きながら自分に合う仕事を探すのは、新卒者にとっていい選択肢かもしれません。現在、雇用がまだ完全には回復していない中で、比較的自分の希望と合っており、安定している仕事を先に見つけておくのはとても重要です。そうすることで卒業から社会人になるまでの過渡期を乗り切ることができるだけでなく、今後の転職の可能性も確保できます」とアドバイスした。(文中に登場する取材対象の名前は本人の希望ですべて仮名)
「北京週報日本語版」2020年7月22日
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