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三峡ダムが変形?放流で逆に水害が深刻化? 専門家の回答に注目
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· 2020-07-22 · ソース:人民網 |
タグ: 洪水;三峡ダム;社会 | 印刷 |
6月初めから、中国では出水期に入り、江西省や安徽省、湖北省、湖南省、重慶市など、多くの地域で洪水や冠水などの水害が発生した。そして、水害が発生するたびに、中国最大の水利プロジェクト「長江三峡ダム」が中国国内外で注目の的となっている。今年の深刻な水害において、三峡ダムはどんな役割を果たしているのだろうか?三峡ダムの放流により、逆に長江中・下流地域の水害が深刻化してしまっているのだろうか?このほど、三峡集団流域ターミナル管理センターの関係責任者を取材し、注目を集めている問題について質問した。環球時報が報じた。
長江流域で水害が発生している期間、三峡ダムは、洪水防止の面で、主にどのような作業を行い、どのような役割を果たしたのか?
三峡集団流域ターミナル管理センター責任者:19日までに、三峡ダムは今回の水害において、延べ5回にわたり洪水調整を行い、その洪水調整容量は合わせて約140億立方メートルに達した。7月2日に「2020年長江第1号洪水」が上流で確認されると、ダムに流れ込む水のピーク量は1秒当たり5万3千立方メートル(7月2日午後2時に確認)となった。三峡ダムは、洪水を防ぐだけでなく、洪水ピーク流量を減らす役割も果たす。下流に流れる水の量を1秒当たり3万5千立方メートルまで減らし、減少率は34%に達した。それにより、長江中・下流の洪水防止にかかる負担がかなり軽くなった。
6月29日、ゲートが開けられ放流される三峡ターミナル(ドローンで撮影・肖芸九)。
17日午前10時、三峡ダムに流れ込む水の量が1秒当たり5万立方メートルにまで増加し、「2020年長江第2号洪水」が確認された。19日午後8時、三峡ダムの流れ込む水の量は1秒当たり4万6千立方メートルになり、洪水ピーク流量1秒当たり6万1千立方メートルより、1万5千立方メートル少なくなった。こうして、第2号洪水を無事に乗り切った。
今回の豪雨で、三峡ダムがなかったとすれば、どんな災害が起きていたと考えられるか?
三峡集団流域ターミナル管理センター責任者:1998年に長江の全流域で特大規模の洪水が発生し、長江で最も険要な荊江区間の沙市ステーションの水位は最高で45.22メートルまで上昇し、保証水位を0.22メートル超えた。洪水発生の危険が非常に高まり、大勢の軍人と民間の人がそれを防止するための対策を必死に講じた。シミュレーションによると、当時、三峡ダムが建設済みだった場合、同ステーションの水位は44.5メートルを超えることはなく、長江中・下流の洪水防止のための負担はかなり軽減していただろうということが分かっている。今年、三峡ダムがなかったとすれば、洞庭湖城陵磯地区や■陽湖湖口(■は番へんにおおざと)は保証水位を超えて、一部の洪水発生時に溢れた水を貯留しておくための遊水地が運用されていただろう。また、武漢区間の漢口ステーションの水位はもっと上がり、長江中・下流の洪水防止のための負担は非常に重くなっていただろう。
6月29日、ゲートが開けられ放流される三峡ターミナル(撮影・肖芸九)。
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