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オリンピック延期を余儀なくされた日本 誰もがマスクを外して声援を送れる日が来ることを願って
本誌記者・植野友和  ·   2020-03-30  ·  ソース:北京週報
タグ: 東京五輪;オリンピック;社会
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そして、一番大きな影響を受けるのは選手だろう。大勢のオリンピック参加者は大会時に最大のパフォーマンスを発揮すべく、4年間努力を続けてきた。そこで突然1年延期と言われるのは、選手にとって非常に酷なことである。年齢的に出場を諦める選手とて少なからずいるだろう。

中国は新型肺炎の発生以降、一貫して東京オリンピック開催を支持してきた。それは、この度の苦難を中日を始めとする国際社会が一丸となることで乗り越え、人々が憂いなくスポーツの祭典を楽しめる日々を一刻も早く取り戻せるようにとの期待を込めたものであり、2022年の冬季オリンピック開催国として、また長い交流を持つ隣国として日本への連帯を示したものだ。

残念ながら国際的な声の高まりに押されて延期を余儀なくされた日本だが、そもそも日本における新型肺炎との戦いは中国に続いて対応の早いものだった。西側諸国が事態を軽視し、新型肺炎を他人事と考えていた頃、日本はすでに新型肺炎との戦いを始めていた。中国が発生から約2カ月で基本的に市中感染の抑制に成功し、日本においてはまだ事態が進行中とはいえ、爆発的な感染拡大は起きていない。言うならばこの度のオリンピック延期は、日本が新型肺炎を抑制できていないために延期になったというよりは、世界的な感染拡大により、特に西側諸国が選手団を派遣出来る状態にないことが大きな要因だ。

それをよく表すのがアメリカのリーダーの対応である。アメリカは当初新型肺炎を深刻にとらえることなく、自国において適切な対策を取ってこなかった。感染が爆発的に広まる段になり、アメリカのリーダーが言った言葉は、オリンピックについては「安倍首相が間もなく決める」というものだった。事態の重大さを見逃したのはアメリカであり、さらにはアメリカのリーダーはアジアを汚名化するような言葉も使ってきた。しかしそのことを自省することなく、オリンピック開催に関してあたかも日本に責任を丸投げしているのだ。この点について日本人はもっと留意した方がよいだろう。

もっとも、最初に書いたように多くの日本人は東京オリンピック延期を理性的に受け止めており、なかには前向きな声もある。いま日本のSNSなどで流れているものとして、「東京2020+1」という言葉がある。延期になっても、名前は2020年東京オリンピックと変わらない。しかし開催が翌年になることから「+1」となる。これは「あなたの参加、つまり『+1』でオリンピックは完成する」という呼びかけだ。

オリンピックとはスポーツの祭典であると同時に、平和の祭典でもある。来年、世界中の誰もが東京に集い、マスクを外して選手たちに声援を送れることを願いたい。 

「北京週報日本語版」2020年3月30日

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