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人気は高いが中国での使用に向かないランドセル、中国製造業の「商機」に
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· 2015-10-13 |
タグ: 製造業;中国;経済 | 印刷 |
ある企業で働くホワイトカラーの王さん(女性)は、国慶節の連休中に日本に旅行に出かけた。長い長い買い物リストの一番初めには、中国で最近大人気の「ランドセル」があった。値段は約3千元(1元は約19円)と、小学生のカバンにしては高額だ。王さんは「ランドセルの平均価格は3万から5万円、高いものだと10万円もする」と語る。人民日報が伝えた。
これほど高額な小学生のカバンを、中国人はなぜわざわざ海外まで出向いて「爆買い」するのだろう?王さんはその理由について、「ランドセルには値段だけの価値がある。耐久性が高く、1年生から6年生までずっと使える。さらに、子供が後ろ向きに転んだ時や、自動車に後ろからぶつけられた時は、ランドセルがクッションの役割を果たすし、地震の時はランドセルで頭部を守ることができる。おぼれた時はランドセルを浮き輪代わりにできる。GPS搭載のタイプなら、迷子防止にもなる。ランドセルはまさに、安全・救命グッズと言える。中国で売られている小学生用のカバンは、見た目は派手だが、機能は単一的すぎる」と語る。
中国伝媒大学産業経済学の姚林青教授はランドセルの爆買い現象について、「消費者は、単に舶来品に飛びついているのではない。むしろ、この現象から、中国人の消費のアップグレードに伴う、中国製造業の弱点が見て取れる。日本のランドセルが飛ぶように売れているのは、差別化された機能、人にやさしいデザインなど、ランドセルが持つ付加価値が原因だ。消費者の特徴が十分に考慮されている」と指摘する。
しかし、ランドセルは中国で使用するのには適さないと指摘する人もいる。ランドセルは形が定まっており、押しつぶすことができないため、中国の学校机に置くのが不便だ。また、容量が小さく、入りきれない教科書を手で持って行かなければならない。搭載されているGPSは中国では使えない。さらに、ランドセルには金属部品が使われており、それ自体がかなり重く、地震や水におぼれる可能性の少ない中国の都市では、子供の負担が増すことになる。
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