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新大国関係構築が中米トップの共通認識に
袁鵬(中国現代国際関係研究院副院長)  ·   2015-08-24  ·  北京週報
タグ: 中米関係;新大国関係
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 新たな大国関係の形

中米の新たな大国関係の構築は、新時代に中国が長期安定し健全に発展する新たな大国関係の構築を進める上での重要な試みだ。それは、過去40年の中米関係の基本経験を系統的に総括し、今の時代の特徴を全面的に見つめることをベースにして、急速な台頭段階にある中国の対米外交に対して打ち出した新たな思考と嘱望であり、中米が後発の大国と守成の大国との衝突という難題から抜け出すための新たな実践である。そこには、中国の平和的発展路線を歩む固い決意と米国との戦略的対抗を望まないという政治的意志が体現されている。

過去40年間、両国関係の規範となってきた基本枠組みは、明らかに今後の両国関係を導くに足らなくなっている。「中米の新たな大国関係」の提起は、中米の実力が近づいた時に、両国がいかにして共存し、新しい戦略的基礎を構築するか、そして国際・国内環境が変化した時に、中米がいかにして関係の長期的安定を確保するかといった根本的問題に一歩進んで答えようとするもので、新時代の中米関係発展のために新たな規範と道を探求することを旨としている。

中米の新たな大国関係構築に有利な条件

(1)経験的条件。過去40年余りの中米関係は、社会制度や意識形態、発展段階、文化特徴が明らかに違う2つの大国の戦略的安定実現が完全に可能であることを証明している。両国は相互依存しつつ互いに有無相通じ、互いに利益を受け、戦略協力において理解を深め、相互信頼を積み重ねてきており、実際にはすでに新しい大国関係にある。この重要な歴史経験は、中米が新たな大国関係を構築する上での貴重な財産である。

(2)時代的条件。今の時代の特徴は「政治の多極化、経済のグローバル化、文化の多様化、社会の情報化、脅威の多元化」である。このような複合的な時代条件は歴史上どの時期とも比較できない上に、かつてない深い相互依存、回避できない文明的寛容と相互参考、脅威対応時の協力体制などを含む新時代の大国関係の基本規則を決定づけている。こうした規則がボトムアップ的に作用して、中米関係は新たな大国関係の道を歩まざるを得なくなるだろう。

(3)認識的条件。21世紀に入ってから、中国の指導者は「調和の取れた世界」理念、「平和的発展の道」、「運命共同体」意識、「協力・ウィンウィン」思想を打ち出してきた。新たな大国関係の提案はまさにこうした一連の新思想、新理念を延長し深化させたものだ。米国指導者が信奉する「スマートパワー」戦略と「マルチパートナー」世界は、守成国と台頭国の衝突という古くからの問題から抜け出す上で新たな答えを探すべきだということを強調しており、その世界観と戦略観も時代とともに発展することを示している。

(4)メカニズム的条件。これまで、中米ハイレベル対話、軍事相互信頼、地方交流、民間交流など各種メカニズムは累計90種類を超え、ほとんどすべての分野をカバーしており、過去・現在を問わずいかなる大国間でも稀に見る特殊な現象だ。このことが、中米が交流と対話を通じて対立を解消し、協力し、思考を革新し、さらに新たな大国関係を築くための重要な条件となっている。

(5)利益的条件。共通の戦略利益は中米関係の基礎であり、新たな大国関係構築の原動力でもある。中米の共通利益は、経済貿易や安全保障、人・文化などほとんどすべての分野、世界の各地域に及んでいる。そして大事なのは絶えず掘り起こされているということだ。

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