中韓自由貿易協定と中豪自由貿易協定が20日、正式に発効した。進みつつあるアジア太平洋自由貿易圏の構築において、中国の推進パワーが注目されている。
中韓自由貿易区と中豪自由貿易区は開放レベルが高い。特に貿易自由化の面で、関税・非関税障壁の削減・撤廃幅が大きく、ゼロ関税、ゼロ障壁へと近づいている。2大自由貿易区の発足はアジア太平洋地域経済一体化プロセスを後押しし、それによってアジア太平洋自由貿易圏の設立に向けて基礎を固めた。
中韓自由貿易協定を例に取ると、物品貿易分野では、中国側が関税を完全に撤廃する商品は最終的に「全品目の91%、輸入額の85%」となり、韓国の最終的な関税撤廃商品は「全品目の92%、輸入額の91%」となる。サービス貿易分野では、中国は韓国の映像作品合作・共同制作、域外旅行、環境といった面の要求を満たし、韓国側は中国のスピード郵便、建築、医療などの面の要求を満たす。また投資分野でも、双方は相応の取り決めを行う。
中豪自由貿易協定は物品やサービス、投資など十数分野にわたっており、「全面的で、ハイクオリティで、利益バランスが取れている」という目標を実現した。協定により、双方ともに輸出貿易額のうち85.4%の商品について協定発効時点で関税を完全撤廃する。減税過渡期の終了時点で、オーストラリアが最終的に関税を完全撤廃する商品は品目総数と貿易額の100%に達する。一方中国が関税を完全撤廃する商品は品目総数の96.8%、貿易額の97%となる。
サービス分野では、豪側は協定発効時から中国に対しネガティブリスト方式でサービス部門を開放することを約束しており、中国にネガティブリスト方式でサービス貿易を行うと約束した最初の国となった。中国側のほうはポジティブリスト方式で豪側にサービス部門を開放する。投資分野では、双方は協定発効時から相互に最恵国待遇を与える。豪側は中国企業の対豪投資に対し審査のハードルを下げ、利便化する。