中国における新型コロナウイルスによる肺炎との戦いは重要な進展が得られたが、感染拡大は世界中で深刻化している。隣国である日本の新型肺炎との戦いにおいて、中国は互いに助け合うことを示すために、北京週報社は国際生態経済協会、そして日本の青藤教育と手を携え、集めたマスク２０００枚を３月１９日午後に日本の民衆に無料で配布した。この度の活動を担った組織の一つとして、国際生態経済協会は活動の中で重要な役割を果たし、その専任副会長である李軍洋氏は本誌に特別寄稿し、国際公益支援における民間組織の役割について説明と分析を行った。

３月１９日、東京の街頭で無料マスク配布を行ったボランティアたち

新型肺炎が発生している今、中国は世界の一員として自国の利益だけを考えることはなく、責任ある大国として、中国は新型肺炎を有効に抑え込んだだけではなく、イタリアや韓国などに医療・物資といった各方面での支援も提供しており、これは最も説得力のある行動だ。同時に、積極的に民間の力を発揮し、民間組織を世界における国家のもう一つのソフトパワーにすべきでもあり、ある意義においては、より多く、より強大で、自発的な民間の力を中国人民の国際的な公益の力として、世界に向けて民族の精神をよりしっかりと説明することができ、中国と世界人民の友情の輪もより大きくなる。

国際生態経済協会は「思いやりを世界に伝える」という公益活動を日本において共同で始めるよう手配してきた。中国の民間組織の一つとして日本で行った支援活動は二つあり、一つは日本の２カ所の大学、すなわち京都大学と東京大学の学生に対し、国際生態経済協会が主導して集めた防疫用マスクを無料で寄贈したことだ。もう一つは３月１９日に東京の街頭で、ボランティアを組織して日本の民衆に無料マスク配布を行ったことだ。この度の活動には中国の民間組織だけでなく、中国珠海昊飛緑色鉱業有限公司を含む民間企業も参加しており、今回の公益活動のために進んで資金を提供し、力を尽くした。中国の民間組織の力によって日本の民衆に対する思いやりを表すと同時に、新型肺炎の発生当初に示された日本の民衆による中国への支持のお返しをし、民間の力によって両国の人民が共同で新型肺炎と戦う自信と決意を打ち立てる。

３月１９日、東京の街頭で無料マスク配布を行う様子

中国の発展は世界と切り離せず、世界の繁栄も中国を必要としている。中国は民営企業や各種学術団体などを含む民間の力が積極的に国境を越えた公益事業に参加し、人類社会をより素晴らしいものとするために共に努力するよう各国間の民間交流を奨励すべきだ。そのほか、非営利の科学研究、公益活動を通じて、普遍的なコンセンサスを打ち立て、より幅広い協力のため、また国家間の協力のために、賛同の基礎を打ち固める。人類の共同発展の促進を目的とする公益事業には国境がなく、中国が発展するためには社会や民間において他国と賛同、相互信頼の絆を結び、民心を相通じさせることも必要だ。

中国は民間の行動を通じて世界各国に向けて謙遜、努力、友愛などの精神を伝え、世界各国の人民との間に包摂、通じ合い、相互信頼の架け橋を打ち立てねばならず、既に海外進出する能力と実力を持っている企業は人類社会全体の持続可能な発展のため、人類の生態システムの持続可能な発展のため、世界で災害や貧困、病気に晒されている人々のために行動を起こすべきだ。

（李軍洋　国際生態経済協会専任副会長、清華大学環境科学・工学研究院研究員）

「北京週報日本語版」2020年3月24日