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南京大虐殺を西洋で伝えるドキュメンタリー映画が米国で製作
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· 2018-05-04 |
タグ: ドキュメンタリー映画;南京大虐殺;中日交流 | 印刷 |
『HE GIRL AND THE PICTURE』のロケ現場のヴァネッサ・ロス監督と南京大虐殺の生存者・夏淑琴さん(画像は米国南カリフォルニア大学ホロコースト基金会提供)。
80年前に起きた南京大虐殺の証人たちが次々にこの世を去っていく中、その血と涙が混じる残忍な歴史を世界と後世に伝えるドキュメンタリー映画が米国で製作された。新華網が報じた。
「HE GIRL AND THE PICTURE」を製作したのは米国南カリフォルニア大学ホロコースト基金会で、アカデミー賞受賞者の米ヴァネッサ・ロス監督がメガホンを取った。米ニューポートビーチ映画祭で上映された際、会場は拍手喝采の嵐となった。
同作品では、南京大虐殺の生存者・夏淑琴さん(88)が経験したことが描写されている。中国を侵略した旧日本軍が、世界を震撼させた南京大虐殺を起こした1937年12月、当時8歳だった夏さんは4歳の妹と、家族が旧日本軍に虐殺される惨状を目撃した。夏さん自身も刃物で3度刺されたものの、何とか一命をとりとめた。
ロス監督は同基金会の公式サイトに、「当作品は歴史の目撃者をめぐるドキュメンタリーで、永遠に銘記すべき過去が記録されている。南京大虐殺の生存者は現在、おそらく100人もいないだろう。しかし、数世代にわたって世界ではこの大虐殺のことがほとんど知られてこなかった。当作品は一人の生存者にスポットを当て、彼女が実際に経験したことを記録している。これは私たち自身へのプレゼントでもあり、人類の過去と自分についてよく理解する助けになる」と綴っている。
ロス監督によると、夏さん関連のインタビューや動画作品はこれまでにもたくさんあった。しかし、今回は全く新しい角度から、夏さんの孫が自身の息子に書いた手紙を通して、夏さんが当時経験した事を人間味のある観点で後世に伝える。ロス監督と製作グループは南カリフォルニア大学ホロコースト基金会のサポートを得て、昨年8月に中国を約3週間訪問し、撮影に臨んだ。
基金会のMia Haysさんは取材に対して、「当基金会は、世界各地で起きた大虐殺の歴史研究、資料の保存に力を入れている。12年から、中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞紀念館と協力を展開しており、光栄にも夏さんの証言を撮影することができた。これらを後世に残し、教訓にしてもらいたい」と説明した。
同作品は、他のドキュメンタリーのように映画館で大規模に上映されることはないものの、オンラインテレビやストリーミングメディアなどを通して、米国で配信され、中国の人々が見てくれることも期待されている。
米国のある映画評論家は同作品について、「米国には、欧州で起きた大虐殺について伝える作品はたくさんある。高校生は、一学期を使ってナチス政権がユダヤ人600万人を虐殺した歴史を学ぶこともある。しかし、日本が起こした大虐殺は、歴史の授業で約20分ほど勉強するだけだ。『HE GIRL AND THE PICTURE』は、ファシスト主義の危険性について再度教えてくれている」と評価している。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年5月4日
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