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「リトル・フォレスト」-都市から離れて「田舎の生活」へと戻っていく人たち
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· 2017-07-11 · ソース: |
タグ: 日本映画;田舎の生活;中日交流 | 印刷 |
いち子の母親が登場するシーンは全て回想と手紙の形で展開され、物語のようで、反省の思いがそこに込められている。そのようなシーンが挟まれることで、同作品全体の雰囲気のバランスが取れ、さまざまな時間軸で描かれた物語になっている。母親と娘について描かれているシーンは、状況によって変わる家族に対する思いを描いているとも言えるし、女性が年齢を重ねるにつれ精神的に成長していく姿を描いているとも言える。また、伝統的なライフスタイルと現代的なライフスタイルの間にある相違点とも融合とも言える。
都市の経済発展がある程度のレベルに達すると、「田舎の生活」へと戻って行く人が必ず出てくる。「リトル・フォレスト」のような物語は、中国でも今増えている。濱斌というある中国の青年は、山地で家を借り、農業に携わりながら、勉強する生活を「山居歳月」という本にまとめている。
濱斌はいち子と同じく、アイガモを放飼する農法を使い、670平方メートルほどの田んぼで、一年で350キロの作物を収穫する。また、偶然にも、濱斌はいち子と同じく、一人暮らしをしている若い農民だ。「リトル・フォレスト」には、農協の倉庫で米袋を運搬するいち子に文句ばかり言う上司にいち子が腹を立て、「炊事も洗濯も掃除も妻に任せっきりのくせに家に帰れば『疲れた』といってごろんと横になって何もしないで寝ているくせに。私には家事を分担する相手はいない。除雪している間に、マキ割りが終わっているなんていい話があるわけない」と怒るシーンがある。濱斌も本の中で、「畑仕事を1日して、家に帰って自分で食事を作らなければならないと思うと、一緒に生活してくれるパートナーが必要だと実感する」と書いている。
日本では、夫婦で田舎へ引っ越すというのが流行しており、田舎暮らし関連の図書が大人気となっている。「種まきノート」、「ベニシアの京都里山暮らし 大原に安住の地を求めて」、「あしたも、こはるびより」などの中国語版は中国でも大人気で、続編が刊行されている作品もある。中国でも、「田舎へ戻る」というライフスタイルが流行し始めているのかもしれない。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年7月10日
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