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30分でご馳走が何品も完成?半調理品が市場規模5千億元超の新たな注目分野に
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· 2023-09-07 · ソース:人民網 |
タグ: 経済;食文化;消費 | 印刷 |
新しいスタイルの消費は新しい市場をもたらす。Z世代の「おうちでゴロゴロ経済」から、おひとり様経済、シルバー経済、さらには健康経済などが、半調理品の市場を広げ続けている。
7月以降、半調理品業界には複数の好材料があった。「2023年中央1号文書」に初めて取り上げられた後、国家発展・改革委員会は半調理品拠点建設を加速するよう要求し、工業・情報化部(省)など複数の当局は半調理品を育成・拡大すべき新たな経済成長源に組み入れた。
30分でご馳走が何品も完成
ここ数年、「30分で食卓に料理が並ぶ」、「料理ビギナーが神シェフに1秒で変身」などをうたい文句にした半調理品産業は、急速に成長し、若い消費層の「新たな人気商品」となった。
北京市海淀区に住む90後(1990年代生まれ)の王雯さんは、「普段は仕事が忙しいので、いつもネットで半調理品を注文して、手軽に食事を済ませている。パッケージを開けるだけでOKな桂花糖藕(レンコンにもち米を入れて甘く煮たもの)や温めるだけですぐ食べられる酸菜魚(ソウギョなどの魚と青菜の漬物を唐辛子などと一緒に煮たもの)など、いろいろ買ってみた。時間も労力も節約できる上に味もおいしい」と話す。
半調理品はわかりやすく言えば、あらかじめ加工・調理・パッケージされている食品で、温めるだけですぐに食べられる。その登場により、仕事が忙しく自分で料理ができない多くの人々の問題が解決されただけでなく、飲食業界の新たな市場を切り開くことになった。
明るい市場の見通し
関連のデータを見ると、2022年の中国の半調理品市場規模は4196億元(1元は約20.2円)で、23年は5100億元、26年は1兆元に達することが予想される。現時点で、中国の半調理品関連企業は約6万4000社あり、省別企業数では山東省や河南省などが上位に並び、企業の46.8%が過去1-5年以内に設立されたものだ。
星図金融研究院の付一夫上級研究員は、「半調理品には巨大な市場ニーズがある。半調理品は一定の調理作業だけで済むのが特徴だ。これが『シンプルクッキング』を目指す生活ニーズに合致し、料理に関する『作れない、作ってもおいしくない、時間がない』という問題を解決し、特に若年層に人気だ。飲食業企業にとって、半調理品は大規模生産で提供でき、料理を出すまでの時間を短縮する上、客の待ち時間も短縮し、さらにはキッチンで働く従業員を減らすこともできて、企業のコストを効果的に削減できる」との見方を示す。
浙江大学国際連合商学院の盤和林研究員は、「現在、中国国内の半調理品の応用シーンは飲食業が中心で、消費者サイドでの利用は相対的に小さい。生鮮食品EC、コンビニ、出張サービスなどの業態が発展し続け、個性的で多様な消費ニーズがさらに顕在化するのにともなって、半調理品はこれから消費者サイドへと加速度的に浸透し、より大きな発展チャンスを迎えるだろう」と指摘する。
業界には好材料が次々と
国家発展・改革委員会は先ごろ発表した「消費の回復・拡大に関する措置」の中で、「『栽培・養殖拠点+セントラルキッチン+コールドチェーン物流+飲食業実店舗』モデルを育て、半調理品市場のポテンシャルを発掘し、半調理品の拠点建設を迅速に推進し、安全・栄養・健康の原則を十分に体現し、飲食品の質と輸送の標準化レベルを引き上げる」とした。
好材料をもたらすこうした政策は、半調理品自体の属性と無関係ではない。複数の業界関係者が、「半調理品は産業チェーンが長く、関連分野が広く、第一次産業・第二次産業・第三次産業の融合的発展を実現した代表的業界であり、農産物の高付加価値加工、食品製造のトランスフォーメーション、消費高度化、起業・雇用創出などの面でプラスとなっている。サプライチェーンから見ると、半調理品は川上で果物・野菜栽培業、家禽・畜牧業、水産物養殖業などに関わり、中国の農業の発展と密接に関わっている。半調理品のサプライチェーンの整備は川上の産業チェーンの整備を一層推し進め、農産物の付加価値を高め、さらには地域経済の発展を牽引する」との見方を示す。
成長原動力を引き出すデジタル化
中国の半調理品産業はビジネス環境が最適化し続け、成長力がレベルアップしていると同時に、デジタル化も産業の成長を促している。
山東恵発食品有限公司の製造現場では、選別、洗浄、カット、加熱加工、パッケージ、殺菌、冷蔵の工程が次々に行われている。製造データと設備の稼働状態がコントロールプラットフォームに絶えずフィードバックされ、原料が工場に運ばれてから、加工され、入庫し、出庫するまで、全面的なデジタル化コントロールを実現した。同社の臧方運副総経理は、「デジタル化プラットフォームは生産効率を引き上げ、製品の質もよりよくなった」と述べる。
デジタル化ツールは、製造サイドの成長力を引き出しているだけでなく、販売サイドにも彩りを添えている。多くのECプラットフォームでは、これまでにも増して多くの老舗メーカーの食品や地域の特色を備えたグルメ製品が半調理品という新しいスタイルで販売されている。金華ハム業界協会の張建能副会長は、「当社はECプラットフォームと協力して10数種類の半調理品を生産しており、市場の反応もまずまずだ。しかも、オンライン販売は市場からのフィードバックをより早く受け取ることができ、製品の改善の方向性が分かる」と述べた。(人民網日本語版論説員)
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