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人民銀が預金準備率を0.5p引き下げ 金融政策の方向転換?
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· 2021-12-08 · ソース:人民網 |
タグ: 金融;準備率;経済 | 印刷 |
中国人民銀行(中央銀行)が6日、2021年12月15日より金融機関の預金準備率を0.5ポイント(p)引き下げると決定したと明らかにした(すでに5%の預金準備率を実施している金融機関は含まれない)。これは全面的な準備率引き下げであり、合計で長期資金約1兆2千億元(1元は約17.8円)が市場に放出されることになる。新華社が伝えた。
なぜ準備率を引き下げるか?
人民銀行によると、今回の準備率引き下げの目的は周期をまたがった調節を強化し、金融機関の資金構造を最適化し、金融サービスの能力を向上させ、実体経済をよりよく支えることにある。
具体的には次の3点を目指す。(1)流動性の合理的なゆとりを維持すると同時に、金融機関が実体経済を支えるための長期的な安定した資金源を効果的に増やし、金融機関の資金配置の能力を増強する。(2)金融機関が預金準備率引き上げで放出された資金を積極的に運用し、実体経済に対する支援を、とりわけ中小企業と零細企業に対する支援を強化するよう誘導する。(3)今回の預金準備率引き下げで金融機関の資金調達コストが毎年約150億元引き下げられ、金融機関の誘導によって社会の総合的資金調達コストの引き下げを促進することができる。
なぜ今、預金準備率を引き下げるか?
消費者金融の招聯金融の董希淼首席研究員は取材に、「国際市場を見ると、2021年下半期はグローバル経済の景気レベルが落ち込み、エネルギー価格の上昇とサプライチェーンの逼迫が各国の経済回復を制約した。中国国内市場を見ると、中国経済の回復状況はまだ安定的ではなく、消費の回復は力不足で、投資増加率は予測値に届かなかった。同時に、経済回復には構造的な問題が存在し、一部の分野と中小企業、零細企業は引き続き困難な状況に置かれている」と述べた。
董氏は、「人民銀行が今、全面的な準備率引き下げを発表したのは、非常に必要でタイミングがよい。マーケットエンティティの信頼感と予想を安定させ、実体経済の安定的で持続的な回復を促進し、企業が苦境を抜け出し健全な発展を遂げるよう支援する上でプラスになる」と続けた。
交通銀行金融研究センターの唐建偉首席研究員は、「このたびの預金準備率引き下げはMLF(中期貸出)の継続の窓口への対応でもある。人民銀行の計算では、今回の引き下げで長期資金約1兆2千億元が放出される一方、12月15日には9500億元のMLFが期日を迎えて、今年の単月で2番目の規模になる。引き下げで出回る資金の一部は期日を迎えるMLFに置き換えられ、規模とタイミングはどちらも適切だと言える」と述べた。
金融政策の方向転換を意味するか?
人民銀行によると、安定した金融政策の方向は変わらない。正常な金融政策を堅持し、政策の連続性、安定性、持続可能性を維持し、資金をじゃぶじゃぶ流し込むようなことはせず、質の高い発展と供給側構造改革のためにふさわしい通貨・金融の環境作りをするという。
中国民生銀行の温彬首席研究員も、「このたびの準備率引き下げは金融政策が緩和に向かうということではなく、流動性の合理的なゆとりを確保することを前提として、構造的な金融政策ツールの役割をよりよく発揮し、中小企業、グリーン発展、科学技術イノベーションなどの重点分野と弱い部分への支援を強化し、経済が坂を上り難関を乗り越えるよう推進し、経済が合理的な範囲で運営されるよう促進するものだ」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年12月7日
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