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輸入インフレのリスクは制御可能か?対応の仕方は?
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· 2021-05-17 · ソース:人民網 |
タグ: 輸入;物価;経済 | 印刷 |
最近、世界ではコモティディ価格と主要エコノミーのインフレ指標がともに上昇傾向にあり、中国以外の国のインフレが中国に輸入されてどのような影響があるかが広く注目を集めている。輸入インフレの影響は主にどの面に現れるか、リスクは制御可能か。どうやって対応すればよいか。これについて業界の専門家と学者に聞いた。「経済日報」が伝えた。
PPIへの影響は大きい
中国人民銀行(中央銀行)は11日に発表した「2021年第1四半期中国金融政策実行報告」の中で、「世界的なコモディティ価格上昇とインフレ進行を後押しする要因は主に3つある。1つ目は主要エコノミーの政府が大規模な経済活性化プランを打ち出し、市場に総需要が旺盛になるという期待感が広がること。2つ目は海外で新型コロナウイルス感染症が明らかにぶり返しており、供給側を制約する要因が依然として存在し、グローバル経済はポストコロナ時代の需要回復のペースが供給回復のペースを段階的に上回ること。3つ目は主要エコノミーの中央銀行が超金融緩和政策を実施し、世界の流動性をめぐる環境が引き続き極度の緩和状態にあることだ。今のところ、この3つの影響を短期間で取り除くことは難しい」との見方を示した。
世界のインフレ観測の高まりも中国市場のインフレへの懸念を引き起こした。中国社会科学院財経戦略研究院研究室の馮煦明副室長によると、現在、中国の物価情勢には典型的な構造的特徴と外部からの輸入という特徴がみられる。まず消費者物価指数(CPI)のうちコアCPIが弱い状態にある中、生産者物価指数(PPI)は急速に上昇した。次にPPIを急上昇させる原因は主に外部からの輸入という特徴がある。現在、川上の価格上昇がサプライチェーンを通じて川中と川下にも波及し始めており、コスト上昇型インフレの兆しが見える。
同報告によると、海外でのインフレ進行が輸入されることによる影響が主に工業製品価格に反映され、これに比較の対象になる昨年の指数の低さの影響が加わって、今年第2-3四半期に中国のPPI上昇率を段階的に押し上げる可能性がある。中国はコモディティの主要輸入国であり、輸入量と輸入依存度を見ると、PPIに影響するのは主に原油、鉄鉱石、銅であり、このうち原油は川下の産業チェーンが長く、化学工業製品などの価格にも影響するという。
同報告はPPIの段階的上昇について、客観的に対処すべきとの見方を示した。まず、この上昇は基数の低さを受けた「見かけの上昇」に過ぎない。20年の感染症の打撃とコモディディ価格の大幅下落により、今年のPPIは比較の対象となる基数の極端な低さの影響を受ける。次に、歴史的に見てPPI指標は元々変動が相対的に大きく、数ヶ月間に段階的に底を打ったり大きく上昇したりすることは珍しくない。さらに、コモディティ価格の上昇は一時的な需給のタイミングのずれであり、世界で感染症が全面的にかつ効果的に予防・抑制され、新興エコノミーの生産・供給能力が回復して正常化すれば、生産資料価格の上昇傾向は鈍化するとみられる。全体としてみると、基数の影響が徐々に薄れ、世界の生産供給が回復すると、PPIも安定するだろうという。
リスクは全体的に制御可能
輸入インフレリスクは制御可能か。民生銀行の温彬首席研究員は、「最近、世界のインフレ観測が非常に大きな外部的影響をもたらし、このほど発表されたデータを見ると、構造的な特徴が現れている。それは川上の原材料製品の価格上昇だが、消費と最終商品にはまだ完全には波及していない」と述べた。
中国銀行研究院の范若瀅研究員は、「短期的に見て、中国は確かにある程度の輸入インフレ圧力に直面している。コモディティ価格の急上昇が石油関連産業と含鉄金属・非鉄金属関連業界の価格上昇を招き、さらにはPPI上昇率の中央値を全体的に押し上げた。しかしこれから全面的なインフレになる可能性は低く、インフレリスクは全体として制御可能だ」との見方を示した。
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