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世界最大の自由貿易圏RCEPが誕生 その深い意味とは?
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· 2020-11-17 · ソース:人民網 |
タグ: RCEP;自由貿易;経済 | 印刷 |
8年にわたる「長距離走」を経て、ついに世界最多の人口を擁し、世界最大の経済規模を誇る、世界で最も発展のポテンシャルを秘めた……そんな自由貿易圏が誕生した。15ヶ国が参加した地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が15日、RCEP第4回首脳会合で署名され、これにより世界最大の自由貿易圏が誕生した。新華網が伝えた。
協定への署名にはどのような重要な意義があるか。どのような注目点や見どころがあるか。中国の「2つの循環」の新たな発展局面にとってどのような意味をもつか。商務部(省)の王受文副部長兼国際貿易交渉副代表は同日、次のように解説した。
地域経済の一体化を推進グローバル経済への信頼感醸成を促進
RCEPはASEANが2012年に発案したもので、交渉は8年に及んだ。今年に入ると、交渉参加国は新型コロナウイルス感染症による困難を克服して、市場参入の交渉を全面的に完了し、1万4千ページに及ぶ法律文書の精査を終え、最終的にこの日の首脳会合で予定通りに調印する運びとなった。
王氏は、「これはつまり、現在の世界で人口が最多、経済規模が最大、発展のポテンシャルが最高の自由貿易圏が始動したことになる」と述べた。
RCEPの加盟15ヶ国の総人口、経済規模、貿易額はいずれも世界の約30%を占める。これは世界の経済規模の約3分の1を占める、一体化した大規模市場が構築されることを意味する。
王氏は、「RCEP協定への調印は、東アジア地域の経済一体化にとって新たな一里塚だ。これで地域の貿易・投資への信頼感を力強く醸成し、産業チェーン・サプライチェーンを強化し、各方面が協力しての感染症対策の能力を向上させ、各国の経済回復を後押しするとともに、この地域の長期的な繁栄・発展を促進する。同時に、将来はアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)のプロセスに現実的なルートと強力なバックアップを提供することになる」と述べた。
またRCEPは実際の行動で貿易投資の自由化、円滑化を支援して、グローバル経済の信頼感醸成を促進する。王氏は、「RCEPへの署名はすべての加盟国が関税引き下げ、市場開放、標準をめぐる障壁の削減を約束したことを意味し、一国主義と保護主義に反対するとの強いシグナルを発し、また自由貿易と多国間貿易体制を力強く支持して、グローバル経済に対するポジティブな予想の形成を後押しし、グローバル経済のポストコロナ時代における回復を牽引するものとなる」と述べた。
全面的、現代的、質が高い、互恵の自由貿易協定
王氏は、「RCEPは現在の世界最大の自由貿易協定(FTA)であるだけでなく、全面的、現代的、質が高い、互恵の自由貿易協定でもある」と述べた。
——RCEPは全面的な協定だ。協定文書は20章からなり、物品貿易、サービス貿易、投資などの市場参入を含むだけでなく、知的財産権、電子商取引(EC)、競争政策、政府調達などに関するルールや内容も多い。貿易・投資の自由化、円滑化のあらゆる面をカバーしている。
——RCEPは現代的な協定だ。原産地規則の累積を採用し、地域の産業チェーン・サプライチェーンの発展を支援する。新技術を採用して税関の円滑化を促し、新しいタイプの国境を越えた物流の発展を促す。ネガティブリストを採用して投資参入の約束を行い、投資政策の透明性を大いに引き上げる。協定には高い水準の知的財産権やECに関する章も導入され、デジタル経済時代のニーズに応える。
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