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1頭売って40万円の赤字!新型コロナで日本の和牛が苦境に
  ·   2020-07-01  ·  ソース:人民網
タグ: 新型肺炎;和牛;経済
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日本の和牛消費のバロメーターである東京食肉市場の和牛枝肉の6月の加重平均価格が24日時点で、1キロ当たり1864円と、前年同期比で2割安となった。2000円を割るのは4ヶ月連続で、ここ5年で最大の落ち込みとなっている 。中央テレビニュースが伝えた。

消費が落ち込み、和牛ブランドの輝きは影を潜め、和牛産業は非常に厳しい試練に直面している。

日本の代表的な食材の一つである和牛は、肉質が柔らかく、独特の食感が特徴で、世界各地のグルメ愛好家の間で大人気となり、販売量はずっと高止まりしていた。

ところが、新型コロナウイルス感染が拡大して以降、大打撃を受けた。まず、オリンピックが延期となり、外国人観光客が9割減と激減した。そして、夏に日本の各地で開催される予定だったビール祭りや肉類のグルメフェスティバルなどが中止を余儀なくされ、和牛を消費する場やターゲット客が激減、市場はかつてないほど低迷している。

本来なら東京オリンピックが商機をもたらし、今年上半期の和牛の出荷量は前年同期比で1‐2割増えると予想されていた。しかし、新型コロナの影響で需要が激減した結果、和牛農家は、売れば売るほど損するという悪循環に直面している。

日本の三大和牛ブランドの一つである「近江牛」を例にすると、子牛を買い付けて育てる場合、購入費や餌代など、出荷までにかかる費用は約120万円で、1キロ当たり2400円の売値がついてやっと元が取れる状態だ。

しかし、需要が落ち込んでいるため、今年4‐6月にかけて、取引価格が1キロ当たり1500円まで落ち込んだ。コストの3分の2以下の価格で、牛を1頭売ると、約40万円の赤字を計上することになる 。

牛を長く飼い続けると、病気に感染するリスクも高まるため、ディーラーに売りさばいてもらうしかなく、レトルトカレーなどの保存食を作ることで在庫を減らしている。

日本で飼育された高級肉牛である和牛は、これまでずっと世界で高い競争力を誇る日本の看板商品としての地位を築き、輸出量は過去10年の間に8倍となり、2019年の輸出額は296億円を超えた。

新型コロナウイルス感染が拡大して以降、「和牛」という伝統ブランドを守るため、日本政府は、農家に補助金を支給したり、和牛商品券を配布したりして、その国内消費を維持する道を模索してきた。しかし、日本の各世帯の牛肉の消費量は1ヶ月当たり0.6キロほどしかなく、しかも人気となっているのは安価な輸入牛肉という分析もある。外国人観光客の消費という下支えを失った今、限りある日本国内市場だけでは、和牛の在庫を消費しきるのは至難の業のようだ。(編集KN)

「人民網日本語版」2020年7月1日

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