山東省濰坊市にある濰柴集団の工場にて、生産ライン上でエンジンを組み立てる従業員たち（写真＝新華社提供）

新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大、一部の国における新型肺炎の対応の不十分さなどに起因するダメージを受け、経済の落ち込みに対する国際社会の憂慮は急激に強まっている。世界の新型肺炎との戦いで、中国経済は極めて厳しい状況にある世界経済における安定器・動力源となっている。

加速する業務再開

３月２８日までに、全国の一定規模以上の工業企業の平均業務再開率は９８.６％、従業員の平均職場復帰率は８９.９％、中小企業の業務再開率は７６％に達している。中国経済は急速に回復し、改めて活力を奮い起こしている。予測によれば、第２四半期の経済成長率は６.５〜７％と上昇に転じる。

新たな消費を生み出す「オタク経済」「クラウド生活」

消費は６年連続で中国の経済成長を牽引する「メインエンジン」となっている。新型肺炎は新たな消費の活力と成長点を生み出し、ネット通販、オンライン教育、テレワークなどに代表される「オタク経済（在宅での消費活動による経済）」「クラウド生活」の目覚ましい盛り上がりを引き起こした。１〜２月の中国における実物商品のオンライン小売額は前年同期比で３％増となった。春節期間、全国の博物館は２０００余りのオンライン展覧サイトを打ち出し、総閲覧者数は延べ５０億人を超えた。中国の経済構造は絶えず質が向上し、アップグレードしていて、５Ｇ、クラウドコンピューティング、人工知能（ＡＩ）などの技術が日増しに成熟するに伴い、「オタク経済」「クラウド生活」などの新たな消費は中国の経済発展の新動力源となっている。

グローバルサプライチェーンを安定させる「中国製造」

中国は世界一の製造業大国で、世界で最も規模が大きく、最も組み合わせが揃っている製造業システムを持つ。新型肺炎の発生後、数多くの企業は迅速にマスクの生産ラインを始動させ、わずか１カ月余りで中国のマスク生産能力は４８０％増加し、「中国製造」の強大な生産能力を顕著に示している。グローバルサプライチェーンネットワークの中心として、中国は１２０以上の国・地域にとって最大の貿易パートナーであり、２００近くの経済体が中国から製品を輸入している。新型肺炎が世界規模で広がるにつれ、中国のマスクは既に世界の「人気商品」となっている。中国はまた、グローバルサプライチェーンにおけるリーディングカンパニーと要の部分の生産回復のための供給を優先的に保障し、自動車、電子製品、船舶、航空機など産業チェーンが長く、連動力が強い産業をサポートしている。「世界の工場」である中国は高速稼働し、グローバルサプライチェーン、産業チェーン、バリューチェーンの安定的かつ健全な発展を力強く守っており、世界の新型肺炎との戦いのためにしっかりと貢献している。

対外貿易・外資の「コミュニティ」の安定

対外貿易・外資の安定はグローバル市場の自信に関わる。今年の１〜２月、中国と「一帯一路」関係国・地域との輸出入の総額は１兆３０００億元で、前年同期比１.８％増となった。国際定期貨物列車「中欧班列」の運行総本数は合計１１３２本で、前年同期比６％増だった。１〜２月、海南省、福建省、浙江省の自由貿易試験区の外資誘致はそれぞれ２３０.２％増、１４９.５％増、１４０％増だった。「一帯一路」関係国・地域、東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）の中国に対する投資はそれぞれ９.７％増、１５.１％増となった。一連の重大な改革開放措置がしっかりと実行され、中国のパートナーはますます増え、協力はより一層深化し、世界の共同繁栄のために新たなチャンスを生み出し、新たな発展余地を切り開く。

「北京週報日本語版」2020年4月3日