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「クラウド業務再開」が中国の従来型産業に新たなチャンス
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· 2020-03-10 · ソース:人民網 |
タグ: オンライン;業務再開;経済 | 印刷 |
新型コロナウイルスによる肺炎の感染状況が徐々に安定するのにともない、中国各地では企業活動・生産活動が再開し始めた。人の流れが集中するのを避けるため、外食、小売り、不動産など従来型産業の多くが今では「オンライン業務再開」モデルを採用するところが多く、サービス提供シーンがオフラインからインターネットへと移動した。
大董(北京)、便宜坊、東来順……これまで消費者の店内での飲食が普通だったこれらの有名外食ブランドが、今では「オンライン注文受け付け」サービスを展開している。他の従来型産業に比べて、外食産業のオンラインサービスへのモデル転換のハードルは低く、抵抗もより少ない。新型肺炎の発生以来、多くのオフライン外食ブランドが活路を求めてさまざまな手を次々に打ち出し、ネットのライブ配信室に厨房を設置したところもある。そこではシェフが料理を作りながらライブ配信を行い、消費者に真新しい体験をもたらし、多くの聴衆から「見ていたら食べたくなる」との声が上がった。
外食産業の急速な「変身ぶり」は、従来型産業のオンライン業務再開の縮図だ。それと同時に、多くの企業が「戦場」をオンラインへと移動させ、「クラウド業務再開」に大いに力を入れる様子がうかがえる。
広西壮(チワン)族自治区柳州市では、不動産コンサルタントの唐林さんが慣れた様子でライブ配信室の中で不動産を販売する。配信1日目には、6万人が動画にアクセスしたという。実際、多くの不動産企業がオンライン販売ルートを立ち上げ、ますます多くのコンサルタントや営業担当者がオンライン販売を手がけるようになった。
自動車小売産業でも、多くの自動車メーカーがオンラインへの移行を試行中だ。上汽大衆(VW)、吉利汽車、奇瑞汽車などの従来型メーカーが公式ショッピングサイト、携帯電話のアプリケーション、天猫(Tmall)や京東などのフラッグシップショップを通じて「オンライン・ショールーム」を開設した。仮想現実(VR)で製品を見るなどの新たな販売モデルを加えたところもある。BMWは「ライブ配信自動車購入」サービスを開設し、販売プロセスがより動態化した。このほかメーカーの中には「非接触販型」の販売体験を打ち出したところもあり、消費者が購入契約をすると、オフラインの4S店(ディーラー)が車を自宅まで届ける、保険のオンライン手続きを行うなどのサービスを提供し、感染対策をしっかり行っている。
注目されるのは、これまではオンラインとの関わりが密接ではなかった一部の従来型産業も、モデルを転換して「クラウド販売」を始めたことで、家具・インテリア産業や内装産業もその中の1つだ。居然之家は1千社を超える業者と手を組み、淘宝(タオバオ)でのライブ配信を1千回以上行った。オンラインのフローが激増したことで、従来型産業に新たなビジネスチャンスをもたらした。
感染対策が行われている時期に、「オンライン業務再開」はやむを得ない選択ではあったが、多くの小売ブランドはオンライン販売で予想外の好成績を上げた。「やむを得ないモデル転換」だった従来型産業の「クラウド販売」は、未来の新しい発展モデルになるだろうか。
データによると、2月以降、淘宝のライブ配信には100を超える職業が加わり、業者が独自に行うライブ配信での売上高は前年同期比50%増加した。京東や拼多多など多くのECプラットフォームがさまざまな措置を打ち出し、オフライン企業がオンラインでの販売を展開し、感染症による損失をできる限り補填できるよう誘導する。こうした実体型ビジネスがECに力を入れる様子は、消費者との間により深いレベルの相互連動型の関係性を構築する契機になるとみられる。
業界のアナリストは、「オフラインからオンラインへの展開は、販売のプラットフォームの転換だけでなく、一部の新業態、新モデルへの深いレベルのモデル転換をもたらし、未来の消費シーンの可能性を広げており、『クラウド業務』は常態化したモデルになる可能性がある。モデル転換の過程で、『クラウド』に基づく業界の枠を超えた試みがますます増えるだろう」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年3月9日
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