新型肺炎の感染拡大は一時的なものだが、今後の中国の産業に対する影響は深刻であり、一定程度中国の一部の産業における質の高い発展とモデルチェンジ・アップグレードを迫ることになる。
医療・健康産業は新たな発展の余地を得るだろう。健康産業は本来、消費のレベルアップにおける重点分野であり、新型肺炎は人々の健康を重視する意識をさらに高め、人々の健康への関心はマスクの需要からその他の健康分野にまで絶えず広がっており、例えば衛生・防護、医療・ヘルスケア、レジャー・スポーツなどの発展余地はさらに開かれていくだろう。
スマート都市、スマート公共サービス、スマート医療など、よりスマート化の方向へと発展していく。感染者のコントロールにおいて、中国はまだ感染者と同じ車両に乗っていた人々の追跡、もしくは新型肺炎の感染状況について「ピアツーピア」の通知ができていない。都市同士では、中国の交通データや医療データなどもまだ繋がっていない。
電子商取引に代表されるニューエコノミーはさらに発展を深化させる。新型肺炎の感染拡大に直面し、電子商取引は緊急物資の輸送、人々の生活の保障、感染の抑制などの面で大きな効果を発揮した。多くの電子商取引企業はマスクや防護服など、欠乏した物資の国外での購入を進めると同時に、原材料のサプライヤーとの協力を強化し、生産企業の速やかな操業再開を後押しし、物資供給を増加させた。スムーズな配送ルートを利用し、野菜や果物、生活必需品の配送でも人々の日常生活の需要を満たした。多くの電子商取引業者は「不接触配送」「無人配送」などの新たな方法を打ち出し、人と接触することのない配達を実現させ、感染リスクを減らした。今後、5Gネットワークの構築がより進むにつれ、電子商取引などのインターネット関連産業は再び発展の黄金期を迎えるだろう。
スマート製造は中国の世界の工場としての役割をさらに強化する。一線、二線都市において、労働力不足は緩和され、企業は人の代わりにロボットを増やし、多くの無人工場や無人生産ラインが絶えず出現するだろう。