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第4回全国経済国勢調査が示す中国経済の動向 高度成長から質の高い発展へ
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簡新華 · 2019-11-25 · ソース:北京週報 |
タグ: 産業;製造業;経済 | 印刷 |
近頃、2年余りに渡って行われた第4回全国経済国勢調査の結果が公表され、2018年末、全国の第二次・第三次産業に携わる法人の数は2178万9000で、2013年末に比べて100.7%増だった。第三次産業で産業活動を行う法人の数が第二次・第三次産業の総数に占める割合は80.3%と、法人の数や就業人数、資産、売上高などの面からみて、第三次産業は国民経済における最大の産業として名実伴うものとなった。このことは中国の経済構造が絶えず最適化され、経済の質が明らかに向上していることを示している。
今回の国勢調査のデータは外部からの一部の疑問に対する有力な回答というべきだ。2010年以降、中国経済の成長速度は鈍化しているが、全体的にみて良い方向へ進んでおり、成長速度が依然として世界でトップクラスであるだけでなく、より重要なのは経済構造が最適化され、発展の質が向上していることだ。
なぜ第三次産業の割合が高まり、最大の産業となることが産業構造の最適化の重要なシンボルといえるのか?この問題に正確に答えるには、まず産業構造の進化における客観的な法則は必然的な流れであることを明確にし、関連する誤解を解く必要がある。
産業経済学と発展経済学の研究によれば、人類社会の産業構造には農業主体から工業主体、さらにはサービス業主体への転換という進化の法則が存在する。先進国における産業構造の進化の道程において、これが産業構造の変化の客観的な法則であることも証明した。現在、すべての先進国で、サービス業が国民経済全体に占める割合は70%を超えており、サービス業を主体とするのは必然的な流れだ。
中国は現在、ポスト産業化へと転換を始めており、それはまさにサービス業が主体産業へと変わる時期であり、第三次産業の比率が高まり、最大の産業となることは、産業構造の最適化・アップグレードを示す重要なシンボルなのである。
また、明確にすべきことは、サービス業は生活性サービスだけでなく、生産性サービスも含み、さらには金融業だけではないのであって、サービス業と仮想経済とを完全に同一視したり、実体経済と対立させたりしてはならず、現在中国のサービス業の発展においてより重要なのは、生産性サービスを発展させるべきことであり、これは実体経済を発展させる重要な構成部分でもある。製造業のモデルチェンジ・アップグレードは主に産業チェーンの両端に向かって伸展し、上は研究開発やさまざまなリソースの提供、下はプレサービスやアフターサービスなどといった販売に関するあらゆるサービスに及び、主に生産性サービスであり、そのため製造業のモデルチェンジ・アップグレードはかなりの程度、生産性サービス業の発展に頼るべきものだ。技術と新製品の研究開発、品目の増加、質と性能の向上、また製造業の資金、生産手段、技術、資質の高い労働力の供給には、金融、データ情報、科学技術、教育、物流、ネットワークなど多方面のサービスが欠かせない。
第4回全国経済国勢調査のデータは、中国経済が高度成長から質の高い発展へと転換を始め、サプライサイドの構造的な改革の効果が現れ始めたことを示している。
(簡新華 武漢大学経済発展研究センター教授)
「北京週報日本語版」2019年11月25日
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