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高齢化が深刻な日本、問われる社会保障制度の持続可能性
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· 2019-09-24 · ソース:人民網 |
タグ: 高齢化;社会保障;経済 | 印刷 |
財務省の統計によると、日本の財政予算のうち、社会保障関係の予算が年々拡大している。1988年、社会保障関連の予算は10兆4000億円で、1998年には14兆8000億円、2008年には21兆8000億円と拡大の一途をたどっている。2018年度は、社会保障関連の予算が約33兆円で、財政予算に占める割合は33.7%に達した。
社会保障支出の拡大は、日本の財政が長期にわたって赤字となっている主な原因の一つだ。現在、先進国の中で、日本は赤字率が最も高い国となっている。また、近年、日本の国際基準統計に基づいた財務残高と国内総生産(GDP)の割合は常に200%以上となっている。
社会保障負担を軽減するために、日本政府は長年、関連の法律制度を、社会保障の面の増収、支出減に有利になるように改正することに力を入れ、様々な対策を講じてきた。例えば、基礎年金(国民年金)の加入年齢上限を70歳に引き上げ、年金制度の重要な収入源の一つである厚生年金の受給開始年齢が何度も引き上げられ、当初の55歳から今では65歳になっている。
また、厚生労働省は2014年、年金の基準を大幅に引き上げることを前提に、高齢者が自分で、年金の受給開始年齢を75歳まで繰り上げることができるにするという案を出した。また、財務省は2018年に、政府審議会で、厚生年金の支給開始年齢を68歳にまで引き上げる案を出した。現在、日本社会では、今後、国民が納める社会保障費を引き上げる一方、受給できる年金を減らし、政府が負担する医療費の割合を削減するなど様々な議論が行われている。
高齢化が深刻化し、経済と社会にとってはダブルパンチとなっている。一方では、医療、介護などの社会保障負担が拡大の一途をたどり、支出が収入を上回る状態が続いて、財政の赤字が膨らみ、日本の財政状況が悪化している。他方では、まだ高齢になっていない人々、さらに若い人が、日本の社会保障制度を不安視し、老後のための準備を早くから始めて、現在の支出を減らすことが、日本人の消費が縮小する重要な原因の一つとなっている。
日本の多くの学者は、将来に対する不安が、日本の消費が伸び悩み、デフレからなかなか抜け出せない重要な原因の一つになっていると分析し、日本政府に対して、「一日も早く、明確で、国民が安心できる社会保障改革案を打ち出すように」と求めている。日本の元総務大臣である竹中平藏氏は、「安倍内閣は経済を改善し、経済回復を促進する面で、確かにたくさんの取り組みをしてきた。しかし、今後、財政を立て直し、社会保障改革を推進するという点に目を向けると、安倍政府はほとんど何もしておらず、今後にたくさんの課題を残している」と指摘する。
10月1日から、日本では消費税率が8%から10%に引き上げられる。日本政府は、これで税収が5兆6000億円増え、その全てを社会保障給付費の埋め合わせに使うとしている。だが、日本で拡大を続ける社会保障給付費は消費税の引き上げただけではとても埋め合わせすることはできない。安倍政権は問題を正視し、一日も早く社会保障改革案を打ち出すべきだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年9月24日
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