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ウィンウィンの関係こそが成長の要 オムロン大連・森田将崇さん
本誌記者・植野友和  ·   2019-09-23  ·  ソース:北京週報
タグ: 大連;日系企業;経済
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オムロン(大連)有限公司経営企画部の森田将崇部長(撮影・本誌張巍記者)

中国東北部における対外開放の窓口・大連は、中国のなかでもとりわけ多くの日系企業が集積する地として知られる。改革開放後の1980年代には早くも第1号となる日系企業が大連に進出し、それ以降もグローバル展開する日系企業が続々とこの地に拠点を構えていった。古くからの工業都市という強みに加えて、輸出に有利な港湾インフラ、さらに日本から近い地理的優位性を備える大連は、中国でのビジネスチャンスを狙う日系企業にとって最も魅力的な都市だったのだ。  

血圧計などのヘルスケア事業で世界的なシェアを持つオムロンも、中国進出の第一歩として大連を選んだ企業の1つだ。現在、オムロンは大連のみならず上海や深圳など中国各地に拠点を持つが、大連支社はヘルスケアに特化し、開発から生産、カスタマーサービスまで総合的な事業展開を行っている。 

かつて日系企業がこぞって中国に工場を移転したのは、安い労働力と固定費、そして比較的高い技術レベルに魅力を感じてのことだった。日系企業にとって中国の位置づけとはあくまで生産拠点だったのだ。しかし現在、中国は質の高い発展にともない、「世界の工場」であると同時に巨大な購買力を持つ市場となった。さらに、生産拠点としても中国は変貌しつつある。中国の工場には今や日本に勝るとも劣らない「ものづくり」の精神が育っているというのだ。 

中日の垣根を越えて共に汗を流す喜び 

「私は大連に来る前からずっと、日本のものづくり工場をもっと活気のあるものに戻したいという考えを持っていました。そのために、この活力溢れる大連工場に勉強をさせてもらいに来た、その機会を会社から与えられたと思っています」と語るのは、オムロン(大連)有限公司経営企画部部長の森田将崇さんだ。  

オムロンは一般にはヘルスケア関連器具が有名だが、センシング技術や制御技術を使った産業オートメーションの分野でも世界のリーディングカンパニーであり、また創業以来数々の「世界初」を生んできたベンチャー精神を持つ。そのような先進的な企業でものづくりに携わってきた技術者である森田さんが、大連で学びたいと考えるものは、一体何なのだろうか。 

「今の日本のものづくりの現場は元気がありません。それに対して大連の工場で働くメンバーには『よし、働くぞ!』という強い気持ちを感じます。いろいろな原因があるのでしょうが、日本の現場では仕事に打ち込むスタンスが弱いのかなと感じます。例えば先日、こちらの中国人のメンバーに、日本の工場に行って生産工場で技術指導してもらう機会がありました。すると、中国人メンバー考案の生産方式が、圧倒的に高い生産性を見せるんですね。同じ仕事をしているのに、結果に大きな差が出るんですよ。私の覚悟としては、何とかして大連工場のメンバーがやっていることを少しでも吸収して、それを日本に持って帰りたいと考えているのです」 

当然のことながら、やる気に満ちたスタッフは一朝一夕で育つものではない。いかに従業員の成長を促し、現場に活気を生むか。その答えは、オムロンが持つ企業理念にある。 

「オムロンは事業展開の中で生産性の向上を絶えず進めていますが、それはただ効率や利益を追うだけではありません。やる気とか気概といった人間性の尊重に働きかける側面がしっかりある企業だと私自身感じています。働く中で楽しんで、お給料がもらえて、明日もまた頑張れるというサイクルができているし、大連工場はそのような環境の中で、みんな一緒に成長してきたのだと思います」

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