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5月の中国対外貿易には3つの「意外なこと」
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· 2019-06-11 · ソース:人民網 |
タグ: 対外貿易;輸出入;経済 | 印刷 |
第1に、比較の対象となる基数の効果がある。前年同期の輸入額は同15.6%増加と大幅に増加し、基数の高さが今年5月の輸入額増加率の小幅低下につながった。
第2に、貿易摩擦の影響を受けて、一部の大口商品の輸入量が大幅に減少したことがある。税関総署のデータでは、5月の原油や天然ガスなどの主要大口商品の輸入量は軒並み減少し、中でも大豆は736万2千トンにとどまり、減少幅は24%にも達した。
第3に、マクロ経済になお下方圧力がかかっていることがある。交通銀行金融研究センターの唐建偉首席研究員は、「輸入減少幅が予想を上回ったことは、国内の需要がまだ相対的に低迷し、経済になお下方圧力がかかっていることを物語る」と述べた
注目されるのは、中国政府がこのほど経済成長の安定に向けて一連の措置を打ち出したことだ。これにはネットワークの速度向上・料金値下げや企業のイノベーション能力向上への支援などが含まれる。アナリストは、「政策の効果が徐々に顕在化するのにともない、中国経済の持続的好転が期待できる」との見方を示した。
▽意外なことに対米貿易黒字が減少せず増加した
米国が中国からの輸入品2500億ドル(1ドルは約108.6円)相当分に追加関税をかけた現在の状況の中、外部では中国の対米貿易黒字が減少するかどうかに関心が集まる。しかし税関総署のまとめたデータでは、今年1-5月の対米貿易黒字は減少しないどころか、前年同期よりも11.9%拡大した。
これは中国の米国への輸出の減少幅が米国からの輸入の減少幅よりもはるかに小さかったためであることはすぐにわかる。1-5月の対米輸出額は同3.2%減少、対米輸入額は同25.7%減少だった。
中国商務部国際貿易経済協力研究院対外貿易研究所の梁明所長は、「中国が米国へ輸出する2千億ドル相当の商品のうち、その対米輸出額が当該商品の輸出額全体に占める割合が50%を超えるものは124品目にとどまる。これはつまり中国の輸出商品の大半は米国市場への依存度がそれほど高くなく、他の市場への切り替えが可能だということだ。その一方で、米国の中国からの輸入商品への依存度は相対的に高い」と述べた。
中国社会科学院世界経済・政治研究所の高凌雲研究員は、「多くの米国メーカーは中国産の原料や中間製品への依存度が高く、米国国民もコストパフォーマンスの高い中国産消費財への依存度が高い。よって中国からの輸入商品に対する米国のニーズは、追加関税があっても目に見えて減少することはない。追加関税によって増大した負担は、米国の企業と消費者が引き受けるしかない」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年6月11日
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