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アップルの超高価格新機種 中国ブランド拡大のチャンス?
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· 2018-09-17 · ソース:北京週報 |
タグ: アップル;国産;経済 | 印刷 |
北京時間の13日未明、米アップル社は新製品発表会で携帯電話の新モデル3機種を発表した。このうち価格が最も高いのはiPhone XS Maxの512ギガバイト(GB)モデルで1万2799元(1元は約16.3円)となり、普及版のiPhoneでは過去最高値を更新した。「世界一高いiPhoneではないが、普及版としては価格はMAX」で、ティム・クック最高経営責任者(CEO)が率いるアップルが、携帯電話のぜいたく品ブランド化の道をひた走っていることは確かだ。そして新製品発表会よりも「熱かった」のはネットユーザーたちから次々に寄せられるツッコミで、華為(ファーウェイ)の余承東CEO(消費者業務担当)までもが思わず微博(ウェイボー)で、「やられた!でも『アップルファン』のがっかり(するような高値)により、中国国産携帯電話はハイエンド端末市場で失地回復の貴重なチャンスを迎えることができるのでは?」とつぶやいた。「北京日報」が伝えた。
▽革新は少なめ、値上がりは多め
クック氏は発表会でアップルファンに向かい、「アップルは『S』シリーズをバージョンアップする方向性を維持し、ディスプレイサイズが5.8インチのiPhone XSと6.5インチのiPhone XS MAXの2種類を打ち出す」と発表。今回発表された9モデルのうち、6499元のiPhone XR 64GBモデルが最も低価格で、その他は中国国産端末がこれまで到達したこともないような超高価格だ。
またXSは256GBが1万99元、512GBが1万1899元。最高機種のXS MAXは256GBが1万999元、512GBが1万2799元で、普及版としては「史上最高値のiPhone」と呼ばれる。新機種の一部は今月14日に中国市場での予約受付が始まり、21日に発売される。
今回の発表会では、価格以外にアップルファンに深い印象を与えるものはなかった。iPhone Xに比べて、XSのバージョンアップはバッテリー持続時間が30分ほど延びたこと、防水性能の水深が1メートルから2メートルになったこと、プロセッサに次世代ニューラルエンジンが搭載されたことなどにとどまり、物足りなさを感じる。またXS MAXもXSのバージョンアップにディスプレイの大型化が加わったに過ぎない。
新iPhone発表の全プロセスのうち、ほぼ半分が搭載された高性能チップの紹介に費やされ、ゲームの画面がよりクリアになる、写真の処理速度が上がる、ポートレートモードで写真を撮るとボケ具合を調節するなどと説明された。だが夏に熱くなった本体の放熱をどうするか、エアコンから離れてゲームしたり動画を見たりするとトラブルが起きる問題は、まだ解決策が示されていない。
ネットユーザーの鋭い観察によると、2017年の主力機種Xが、この発表会の後でアップル公式サイトからひっそり姿を消したという。アップルにXを生産停止したのか問い合わせたが、「製造ラインの情報は公開しない。本日よりユーザーは公式チャンネルでiPhone XとiPhone SEを購入できなくなったとだけお伝えする」とどっちつかずの回答だった。
▽デュアルSIM・デュアルスタンバイがやっと実現
新機種が性能面でアップルファンの関心を最も引いたのは、XS MAXで初めてデュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)に対応するようになったことだ。中国市場のみ物理的に2つのSIMスロットを備えたモデルを打ち出し、アップルが特定国向けにハードウェアの配置に手を加えた初めてのケースになる。その他の市場では一つは物理的SIM、もう一つはeSIMになる。
スティーブ・ジョブズ氏が11年前にiPhoneの初代機を発表した当時、DSDS対応の携帯電話は中国市場にはほとんど出回っていなかった。そして中国市場でDSDS対応ニーズが高まった今頃になってやっと対応するようになった。運営商世界網の康ショウCEOも、「アップルは中国市場のニーズへの対応が明らかに遅すぎる」との見方を示す。
康CEOの分析では、「アップル端末の利益は大きいが、スマートフォン市場が衰退し初め、業界では競争がますます熾烈なものになり、中国メーカーが猛烈に追い上げる今、アップル製品の売り上げ増加率は微々たるものだ。iPhoneの市場シェアは2015年の16.1%から17年は14.7%に低下した。アップルの今年第1四半期決算ではiPhone販売量が前年同期比1%減少した。前に進み続けるため、アップルはDSDS対応機種を打ち出すなどの方法で、新たな顧客の掘り起こしをせざるを得なくなっており、これまでDSDS対応機種を使っていた中高級志向の顧客をアップルに転向させ、市場シェアを拡大しようとしている」という。
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