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粤港澳大湾区を世界的イノベーション・ベイエリアに
肖智星  ·   2017-07-03  ·  ソース:
タグ: 香港;イノベーション;経済
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習近平主席は香港祖国復帰20周年祝賀大会及び香港特別行政区第5期政府就任式で述べた重要演説で、広東省・香港・澳門(マカオ)の経済協力を強化する「粤港澳大湾区」建設など重大発展戦略において香港が優位性と役割を発揮することを支持するという中央政府の態度を明確に示した。習主席が自ら「粤港澳協力深化と大湾区建設推進の枠組みに関する覚書」の調印を見届けたことは、中央政府の香港に対する強力な支持と、粤港澳大湾区建設に対する高い期待を十分に体現している。粤港澳大湾区建設の国家戦略としての意義は疑うまでもない。現在重要なのはいかにして建設するかである。笔者は、インテリジェントIoT(Internet of Tings、モノのインターネット)時代のチャンスをつかみ、粤港澳大湾区を世界クラスの科学技術イノベーション・ベイエリアにすることがカギだと考える。

世界クラスの科学技術イノベーション・センターは粤港澳大湾区建設の核心目標の1つとなるべきだ。まず、東京ベイエリア、ニューヨーク・ベイエリア、サンフランシスコ・ベイエリアなど有名なベイエリアの発展経験から見て、国際的な科学技術イノベーション・センターを建設し、科学技術のイノベーションで産業と都市機能のモデル転換・グレードアップを牽引することは、世界のベイエリア発展の潮流と趨勢になっている。次に、数十億の発展途上国の人々が非常に現代化された生活を送れるようにするという世界的難題を解決するには、科学技術の進歩とイノベーションに頼るしかない。従って、粤港澳大湾区を世界クラスの先端ベイエリアにするためには、世界クラスの科学技術イノベーション・センターを作らなければならない。

インテリジェントIoTは今後10年の世界の科学技術産業変革の主旋律である。まず、景気循環の長波から見て、情報科学技術は依然として今後15~20年のニューエコノミー発展の主な原動力であり、遺伝子バイオ、ナノ素材、再生可能エネルギーなどニューテクノロジーの大規模な発展にはまだ時間がかかる。次に、情報科学技術の発展周期から見て、モバイルインターネットの波の後にはインテリジェントIoT時代がやって来るだろう。その主な特徴はインテリジェント・グリッドですべてのモノをつなげること、つまりモノとモノの間、モノと人の間がつながることであり、インテリジェンスを万物に溶け込ませ、情報化と工業化、都市化のシームレスな接続を実現することにある。さらに、インテリジェントIoT時代は類まれな巨大新市場を誕生させる。チップ、クラウド・コンピューティング、5G通信、人工知能など科学技術の飛躍的進歩と応用により、インテリジェントIoTはモノのインターネット、AR(拡張現実)、無人航空機、自動運転、スマートファクトリー、ホテルのインテリジェント化など全く新しい技術、製品、サービス、市場生態系を生み出していくだろう。最後に、そして非常に重要な一点でもあるのだが、インテリジェントIoTは強い人工知能、遺伝子編集、量子コンピューティングなど、将来既存の概念を覆すような科学技術産業変革の発展基盤になると見られている。それ故に、インテリジェントIoTの波は時代が粤港澳大湾区に与える重大なチャンスになるだろう。  

粤港澳大湾区はインテリジェントIoT時代の発展をリードする基盤と優位性を備えている。粤港澳大湾区のGDP総量は現在すでに1兆3600億ドルに達し、世界第3のベイエリアに躍進、しかも急成長を続けている。2017年版のグローバル・イノベーション・インデックス(GII)は世界のイノベーション能力・成果の高い地域クラスター100カ所を選出しているが、粤港澳大湾区は2カ所選ばれている。そのうち深圳・香港地区は第2位で、第3位のサンフランシスコ・ベイエリア(シリコンバレー)を上回り、東京ベイエリアに次いでいる。次に、粤港澳大湾区のインテリジェントIoT時代における独自の競争優位性に目を向けるべきだ。インテリジェント科学技術の発展趨勢はハードウェア、ソフトウェア、サービスが三位一体になっていることであり、どれも欠かすことはできない。将来、エレクトロニクス製品であれソフトウェア開発であれ、必ずインテリジェント設備において統合され、同時にクラウド上のサービスと相互に接続されるはずだ。都合のいいことに、イノベーション要素が完備され、産業設備が整っていることは粤港澳大湾区独自の優位性である。香港の金融サービス、深圳の科学技術転化、広州の総合サービス、珠江デルタの生産・製造が完璧に組み合わされれば、インテリジェント科学技術企業に産業チェーンの全段階で整ったサービスを提供できるだけでなく、高効率で低コストという競争優位性を作り上げることも可能になる。

今後10年のインテリジェントIoT発展のチャンスをつかめば、粤港澳大湾区は2030年頃に世界の先端インテリジェント科学技術イノベーション・センターとなり、サンフランシスコ・ベイエリアと肩を並べる、ひいては世界の新たな科学技術革命と産業変革の先駆者や指導者となり、後追いをする立場から肩を並べて走る立場へ、さらにはフロントランナーへという根本的な転換を成し遂げることも期待できる。(肖智星、広東省社会科学院情報センター)

「北京週報日本語版」2017年7月3日

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