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外資は本当に中国から撤退したのか?
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· 2016-11-09 |
タグ: 外資;中国;経済 | 印刷 |
▽外資産業チェーンがローエンドからハイエンドへ
早くも15年頃から、西側メディアの一部が中国に「外資撤退ラッシュ」が出現したとしきりに喧伝し、多くの外資系企業が生産ラインを中国から引き揚げたり東南アジアの他の地域に移転させたりしていると報じた。
確かに現在、外資の一部が中国から撤退している。専門家の指摘によると、「こうした動きは中国経済の構造調整と直接関係がある。中国の人件費が上昇し続けるのにともない、一連のローエンド製造業を営む外資系企業は経営戦略の調整を迫られ、よりコストの低い国に移転することになった。だが同時に、サービス産業とハイエンド製造業の外資系企業は中国進出のペースを加速させている」という。
実際、外資系企業は中国経済の新常態に積極的に対応し、発展戦略を調整しており、外資の産業チェーンはローエンドからミドルエンド、ハイエンドへと飛躍する勢いをみせている。浙江の場合、外資の産業構造に大きな変化が起きており、サービス産業の外資は大幅かつ急速な伸びをみせ、新規プロジェクトは同36.7%増加し、実行ベース外資導入額は同21.7%増加した。中でも金融、倉庫貯蔵、卸売・小売、電力供給、専門的技術サービスなどの産業の伸びが目立つ。現在、同省実行ベース外資導入額のうち第三次産業が占める割合は59.3%に達する。
9月に発表された16年の「世界投資報告」をみると、15年に中国に流入した直接投資(FDI)は同6%増加して1360億ドル(約14兆2038億円)に達し、引き続きサービス産業の移転へと流れ込んでおり、サービス産業に投入されたFDIは61%の新記録を達成した一方、製造業に投入されたFDIの割合は31%に低下した。だが一連の高度な競争が展開される製造業分野では、中国企業の市場シェアが上昇しており、徐々に産業チェーンの川上へと移動している。
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