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中国は「匠の心」をいかに学ぶか ねばり強く細心に
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· 2016-03-11 · 人民網 |
タグ: 中国;匠の心;経済 | ![]() 印刷 |
▽効率の最大化ばかり追求してはならない
米紙「ニューヨークタイムズ」の記者は、製造業は職人技術の「兄貴分」だといい、「オバマ政権は製造業に懸念を評し、製造業の再興によりイノベーションを促し、貿易赤字を減少させたいなどとしているが、まだ一歩を踏み出してはおらず、日々隆盛になる製造業が匠の精神をかき立てているとも言っていない。匠の精神は米国の自己イメージである、進取の気概に富み、革新に熱心で、どのような製品でも生み出すことができるというイメージを形作る極めて重要な部分だ」と報じた。
米国の学術関係者は、「米国の若い世代は手を動かす技術を育てることのできない家庭環境で大きくなった」といい、前出の記者は、「金融などの分野の給与が高いことが米国の匠の心を徐々に退行させた原因の一つ」という。「クラフツマン」を書いた社会学者のリチャード・セネット氏はドイツに学ぶことを呼びかけ、「ドイツ企業は、経済的観点であれ愛国の観点であれ、国内で質の高い労働者群を育成することの必要性を認識している。米国にはこのように時代をとらえる精神が欠けている」との見方を示した。
米国人の懸念に比べると、中国の匠の心を求める気持ちはより切迫したものだ。王会長は、「匠の心は本質的に着実で、よりよいものを求め、1歩ずつ着実に進むものであり、実際とかけ離れた高く遠い目標を目指すものではない。中国企業は浮き足立つことが多く、利益の最大化ばかり求める傾向がある。かつて海爾(ハイアール)は不良品の冷蔵庫を破壊して、匠の心を呼びかけた」と説明した。
中国ブランド戦略学会の楊清山会長(首席専門家)は、「匠の心は、実は誰もが知っているのだが、なかなかできないというものだ。欧州では、匠の心はよりよいものを追求することであり、こうした心を大切にしてきた。今のような機械化、電子化、情報化の時代にあって、匠の心をより強化し、伝統技術や伝統文化をしっかり守ることがぜひとも必要だ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年3月11日
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