人民元値下がりの中国経済と世界経済への影響について、徐氏は次のように語った。「為替相場の全体的レベルを判断する場合、米ドル相場だけで観察してはいけない。中国が発表した外貨取引市場の人民元実質有効為替レート指数はなお上昇傾向にある。なぜなら人民元はユーロや円、およびその他の通貨に対しては依然として高値だからだ。人民元が値下がりしたのは米ドルに対してだけで、それは米ドルがその他の通貨に比べて値上がりしたからだ。加重平均で計算すれば、人民元は値上がりしている。昨年の指数を計算すると、人民元は約3%値上がりした。人民元は全体として穏やかな上昇傾向を維持した。それはなぜか。世界中が中国経済のファンダメンタルズに対して信頼感を持っているからだ。人民元は依然として強い通貨だ」。
徐氏によれば、市場均衡という条件の下で、人民元為替相場が多少変動するのは正常なことだ。値下げ幅が大き過ぎると、中国にも米国にもプラスにならず、世界経済にもプラスにならないだろう。これまでの2年間、人民元の対米ドル相場が相対的に安定を維持したため、世界経済に極めて大きな貢献をしてきた。中国と米国のGDPは世界の3分の1を占めており、両国通貨の為替相場の相対的安定は世界経済にとって支柱的役割を果たしている。
「北京週報日本語版」2016年1月14日