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中国の国産宇宙服、宇宙飛行士の船外活動をサポート
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· 2021-08-27 · ソース:人民網 |
タグ: 宇宙;科学;文化 | 印刷 |
有人宇宙船「神舟12号」の乗組員の聶海勝氏、劉伯明氏は20日、中国が独自に開発した次世代船外宇宙服を着用し、宇宙ステーション「天和」コアモジュールとノードモジュールから前後して船外に出るとともに、2回目となる船外活動のすべての予定されていた任務を順調に完了した。人民日報海外版が伝えた。
宇宙においてひときわ目立つ船外宇宙服は、宇宙飛行士が船外活動を行う際の鎧でもある。2回目の船外活動で、船外宇宙服の機能・性能がさらに検証され、中国有人宇宙飛行の実力が示された。
高さ2メートルほどで、重さ100キログラム超の次世代船外宇宙服は厚く重いように見えるが、実際には重いものの動きやすい。船外宇宙服を着た宇宙飛行士は宇宙の環境におけるリスクに耐えられるうえ、柔軟に活動し任務を完遂できる。劉氏が「中国が開発した次世代船外宇宙服を着ると、さまざまな挑戦に対処する自信が深まった」と述べた通りだ。
船外宇宙服は真空、放射線、高温・低温に対して高い防護力を持つのは、主に多層的な設計によるものだ。宇宙服の最も内側は裏地と尿収集装置。裏地の外側は放熱用の液体冷却換気層で、水を冷却液として宇宙飛行士の体から放出される熱を冷やす。液体冷却換気層の外側は一定の圧力を生む加圧気密層。さらにその外側は加圧気密層の外側への膨張を制限する制限層。制限層の外側は船外の大きな気温差に対応する断熱層。最も外側は保護層で、複数種類の複合繊維からなっている。
船外宇宙服の柔軟性には、精巧な設計が欠かせない。専門家によると、中国の船外宇宙服はヘルメットと胴体部分が一体化設計を採用している。四肢は調節可能で、生体工学的構造を利用し、上肢・下肢の関節には気密ベアリングが使われており、関節の活動がより自由自在になっている。身長162-180センチの宇宙飛行士が着用可能。
7月4日の1回目の船外活動と比べると、2回目を行う宇宙飛行士はやや異なった。しかしこれは船外宇宙服の着用・使用の妨げにならなかった。
中国宇宙飛行士センター宇宙飛行士システムサブチーフデザイナーの王春慧氏は、「同船外宇宙服は体に合いやすく、調節により身長と体重の異なる人体のパラメータに適応できる。2回目の船外活動を行った聶氏が着たのは前回劉氏が着たもので、劉氏が着たのは前回湯洪波氏が着たものだ」と述べた。
王氏は「船外宇宙服の設計基準によると、船外宇宙服は軌道上での3年の活動、宇宙飛行士による15回の船外活動に耐えなければならない。そのため船外宇宙服を着る宇宙飛行士は異なるクルーの可能性がある。今回は神舟12号のクルーで、次は神舟13号のクルーを迎える」と話した。
精巧な設計と技術のアップグレードにより、重さ100キロ超の船外宇宙服だが、着脱しやすく便利でスムーズだ。中国宇宙飛行士科学研究トレーニングセンター宇宙服工学室の張万欣室長は、「船外宇宙服を着るのに5分しかかからない。これまでの試験では、宇宙飛行士を含む被験者は一般的な状況において、3分ほどで着ることができた」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年8月26日
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