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鐘南山氏、新型コロナに関する12の最新の判断と提案
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· 2020-04-13 · ソース:人民網 |
タグ: 新型肺炎;感染対策;文化 | 印刷 |
もうマスクを外してもいいのだろうか。無症状感染者に感染力はあるのだろうか。動物間で新型コロナウイルスは感染するか。世界の感染状況のターニングポイントはいつになるか。中国工程院院士で、呼吸器疾患専門家の鐘南山氏は12日、インタビューに応じた際にこうした問題について自らの判断と提案を行った。人民日報が伝えた。
◆今はマスクを外す時ではない
今はマスクを外す時ではない。中国内外の状況は現在大きく異なっている。中国は非常に断固とした措置を講じたため、現在すでに感染状況の第2段階に入っている。その他の主要国はまだ大流行の第1段階で、そして感染が拡大している。これは人から人への感染の確率が非常に高く、患者数の伸び率が非常に高いことを意味する。マスクの着用は依然として重要な自己防護手段で、現段階でマスクを外すと言うのは時期尚早だ。しかし感染状況が深刻ではない地域で、人の少ない場所や開けた場所であれば、必ず着用しなければならないというわけではない。
◆武漢は関門を越えたが、次の関門が待っている
続いて次の2つの試練を迎える。1つはいかに感染対策をしながら操業を再開するかで、もう1つは輸入症例の防止だ。海外は現在も流行のピーク時にあり、海外との交流が緊密な中国沿岸部の一部の大都市は、感染再発に巻き込まれやすい。これは武漢及び全国の次の関門で、各種感染対策により関門を越えなければならない。
◆輸入症例により、中国で感染「第2波」となる可能性は低い
輸入症例による感染拡大の危険性は間違いなく存在する。特にPCR検査で陽性が出た、または症状の出た感染者は感染力が比較的強く、ウイルスの拡散を引き起こす。
大流行の可能性はあるだろうか。これは比較的低いとみられる。中国の感染対策はコミュニティまで浸透しており、コミュニティ住民はマスクの着用、人との交流の距離を置くなど高い自己防護意識を持つ。発熱などの症状が出れば速やかに報告するか診断を受けさせ、さらに隔離することができる。全体的に見ると、コミュニティでの感染の危険性は確かに存在するが、中国で感染「第2波」となる可能性は低い。
◆世界のターニングポイントについて論じるのは時期尚早
世界的に見ると、感染症の震源地は欧州で、とりわけスペインとイタリア。現在はドイツ、フランス、英国も含まれる。現在問題が最も大きいのは米国で、過去1週間で毎日1−2万人のペースで増加している。そのため現在ターニングポイントはまだ見えない。
ターニングポイントを迎えられるかは、政府が力強い干渉に乗り出せるかにかかっている。他国には多くの予測不可能な要素があり、現在の情勢が続けばさらに2週間はかかるだろう。
◆中国の無症状感染者、割合は高くない
無症状感染者が何の理由もなく発生することはなく、通常は次の2つに分かれる。(1)感染状況が深刻な地域で、現時点ではまだ症状が出ていないが、すでに感染した可能性のある人。(2)感染確定者の濃厚接触者。彼らが占める割合は比較的低い。
◆再陽性者、大多数が他者に感染せず
いわゆる再陽性について、大多数が核酸の断片でありウイルスそのものではない。次の2つのケースに注意が必要だ。
(1)患者本人が再発か否か。患者に強い抗体があれば、通常は再感染は生じない。再陽性者が他人に感染するかについては、具体的な分析が必要だ。通常、核酸の断片には感染力がない。一部の学者は再陽性者の鼻咽頭ぬぐい液及び分泌物の培養を行ったが、ウイルスは培養されなかった。
(2)少ないケースだが、患者本人に多くの基礎疾患があり、症状が改善されただけで完全には回復していない場合、感染力を持つ可能性がある。
全体的に見ると、再陽性者に感染力があるかについて、私個人はそれほど懸念していない。
◆新型コロナの「インフルエンザ化」、十分な証拠はない
現時点ではまだ十分な証拠はない。もし、感染力が依然として強いが致死率が下がり続けるというようなウイルス感染の法則が現れていれば、長期的に存在する可能性がある。現在やるべきことは長期的な観察、十分なデータとケースの把握で、これにより類似する観点を導き出すことができる。現在の状況では、この予測が現実になることはないと思う。
◆動物間の感染、結論を出すのは時期尚早
犬、猫、虎など一部の動物がPCR検査で陽性反応を示している。一体汚染によるものか、感染によるものかについては、今後の観察が必要だ。一部の動物の体内にはそもそもウイルスがあるが、症状が出るとは限らず、感染するとも限らない。こうした動物の新型コロナウイルスが人や動物に感染する上、発症すると判断するのはまだ時期尚早だ。一般的には、私は否定的な見方をしている。
◆特効薬はまだないが、効果的な薬は発見
我々が現在試験を行っているクロロキンなどの実験結果は効果的なものとなっている。現在はその総括中で、早いうちに発表できるかもしれない。また、連華清瘟などの中医薬についても体外実験を行っており、そしてP3実験室(生物安全防護レベル3の実験室)内でその抗ウイルス性が高くないが、消炎の効果が大きいことが分かっている。関連実験結果も近日中に発表する。そのほかにも中医薬の血必浄がある。その主要成分には紅花、丹参、赤芍などが含まれ、「活血化瘀」に用いられる。しかし重症者治療の効果は初期段階から見て効果的であり、現在総括を行っている。
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