日本の一部企業は国内で適当な人材が見つからないことから、近年は中国で大学卒業生を直接雇用するというやり方を取り始めている。こうしたやり方は、これまでの日本での採用活動よりも質の高い人材を獲得しやすいという。大学でよい成績を収め、中国にいる日本人教員や大学の推薦を受けた卒業生は、限られた時間の面接で選ばれた学生よりも優れた人材であることが多いという。中国で直接採用した学生は、学習能力が高いため、日本の労働環境や社会生活により早くなじむことができる。
▽非伝統的な職種の人材がすぐにも必要
日本の各種産業は各国からの留学生を求めている。これまではコンピューター関係の人材、加工産業に従事する研修生、観光・経済・貿易・外国語・通訳などに関わる人材が日本で働く中国人の中心だった。
だが最近は社会の変化にともなって、一部の産業で中国人がすぐにも必要とされている。たとえば中国人が豊かになるにつれて、医療ツーリズムに参加する中国の富裕層がますます増えている。だが医療通訳は全然足りない。日本の医療従事者で中国語に堪能な人材はごくまれで、一般の通訳には医療知識がない。そこで日本政府は医療分野の重要性を鑑みて、数年前から予算を組み、医療通訳に関心がある人材を対象に研修を行っている。
また高齢化が深刻で、若い労働者が不足し、日本では看護士や高齢者を介護する人が極端に不足している。日本で看護士になるには難しい国家試験に合格しなければならず、東南アジアからの人材が日本の病院で看護士として働きたいと思っても、日本語の能力が十分でないため、試験に合格して資格を得ることは並大抵ではない。中国では、大連医科大学が日本で看護士として働くための専攻を設けた。ここの卒業生は日本では引く手あまただ。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年8月6日 |