葉紹蔭氏
1944年6月6日、連合軍はフランス北部のノルマンディーに上陸した。この戦いには隠れた英雄がいた。中国人の若い技師、葉紹蔭である。葉紹蔭が改良した真空管が連合軍の地対空通信故障の問題を解決したのだ。
1944年5月、全面的な戦闘状態に入った連合軍の戦闘機が地上の戦車攻撃との共同作戦で飛行中、連絡用無線電話が使用開始から15分後に6G6/ G真空管の過負荷が原因で故障した。そのため空軍が作戦に参加できなくなり、地上の戦車と海上の軍艦が孤立状態に陥った。
葉紹蔭は当時35歳という若さながら、RCA(ラジオ・コーポレーション・オブ・アメリカ)真空管部のシニア・エンジニアで、真空管製造工程設計と改良を担当していた。テストを繰り返し、何度も失敗した後に、葉紹蔭らは真空管陰極(カソード)改良などを通じて6G6/ G真空管の出力を上げ、空軍の飛行中の通信任務遂行の負荷に耐えられるようにして、連合軍の戦闘機の使用を技術的に保障した。ノルマンディー上陸作戦が勝利を収めた後、米国国防省はRCAに書簡を送り、改良された真空管が功績を立てたことを称賛した。
「北京週報日本語版」2015年7月30日
|