【歴史を直視し、未来を見据える】
ドイツのメルケル首相は今年3月に訪日した際に、「過去の総括は和解の実現の前提だ」と述べた。メルケル首相は多くの場で、歴史を直視し、日本が戦時中に犯した暴行について深く反省するよう、安倍政権に促している。
メルケル首相は談話の中で、慰安婦問題、ナチスドイツのユダヤ人に対する加害などについて触れた。これには、国際社会がすでに日本の戦争の罪を定義付けしており、いかなる言い逃れも国際社会を騙すことができず、是非を混同しても事を曖昧にできないと、日本の右派に忠告する意味が込められている。また日本政府に対して、歴史を直視しなければ未来を手にできないと忠告している。
今年4月末、安倍首相の訪米前、米国国内では歴史の直視と戦争の罪に対する謝罪を呼びかける声が高まり続けた。下院の両党の議員20人以上が日本の大使に連名で書簡を送り、安倍首相に歴史認識問題の解決を求めた。
日本国内でも、安倍内閣のねじ曲がった歴史観は、同じく批判を浴びている。
旧日本軍の「神風特攻隊員」だった沖松信夫氏は、「日本社会で侵略の歴史を否定する声が増えているが、これは当時の侵略戦争の失敗の原因と意義を正確に認識し、心から反省していない人が多いからだ」と指摘した。
日本の中国侵略戦争を経験した岩本農夫雄氏(85)は、安倍首相がどのような談話を発表しようとも、日本の植民地支配と侵略が多くの国、特にアジア諸国の人々に深刻な損害と苦しみをもたらしたことには変わりがないと述べた。
橋村武司氏(83)は、「個人的には、安倍首相は真の反省とは何かを理解していないと思う。日本はドイツに学ぶべきだ。ドイツは歴史を徹底的に反省し、周辺の隣国と友好を実現した。日本の現在のやり方は遺憾だ」と話した。
歴史を忘れることはできず、歴史は未来を示してくれる。歴史を正確に認識しなければ、日本に未来はない。歴史を否定するばかりでは、間違った道を歩み続け、最終的に世界から責められるだけだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年7月7日 |