中国人労働者が当時、強制労働をさせられていた運河のわきには現在、花岡平和記念館がある。日本が中国人労働者を強制連行した背景や中国人労働者の悲惨な境遇などが写真や文字で詳しく説明されている。「濡れ布巾のように最後の一滴まで搾り取れ」。1944年7月13日に現場を視察した内務省・厚生省の事務官は企業に対し、中国人労働者の管理についてこう指示したという。これらの資料は、日本政府と軍、企業が一緒になって中国人労働者の人権を踏みにじった証拠である。
大館市の前市長の小畑元氏は6月29日夜、市長を務めた24年間で守り続けた2つの原則は、花岡事件で犠牲となった中国人労働者を追悼する儀式を毎年行うことと、日本の若者にこの悲惨な歴史を教え、歴史を鑑とすることだったと語った。小畑氏は新市長が自らのこの2つの原則を継承することに期待を示し、記者に対して、「70年前に花岡で、人権と尊厳を傷つける悲惨な事件が発生したことを永遠に忘れてはならない。記念活動を続け、平和をもたらす力としてこれを継承しなければならない」と語った。
東京では7月1日午前、日本社民党の吉田忠智党首と福島瑞穂副党首、吉川元政策審議会長の3人の国会議員が中国人元労働者と遺族と交流した。吉田党首は、「現在の安倍政権が国会で強行採択しようとしている安保法案は、侵略戦争への反省のこめられた日本憲法に完全に違反している。社民党は今後も、中国人元労働者と遺族とともに日本政府に謝罪と賠償を求め続ける」と語った。さらに、「中国人元労働者と遺族が日本政府を起訴することは、日本が戦争の過ちを繰り返すことを防ぐという日本にとっても重要な意義を持っている」と語った。
「前事を忘れざるは後事の師なり。安倍政権が集団的自衛権の容認を進め、安保法案の強行採択を目論み、歴史を塗り替える意図の明らかな現在、大館市政府が慰霊式を行うことには重要で現実的な意義がある」と、日本の有名な軍事評論家、前田哲男氏は慰霊式参加後、記者に語った。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年7月3日
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