中国と他国との新たな反テロ協力関係構築では、平等に協議し、相互に尊重し、順を追って漸進し、弾力的かつ実務的に進めることが基本的原則である。これは平和共存五原則の意味とほぼ同じだ。従来の分野以外の安全保障問題はますます現代人の生活に影響を及ぼすようになり、テロリズムは単純な暴力の問題でなく、民族感情、文化・伝統、価値観と社会環境など複雑な要素にかかわっているため、暴力的手段で暴力を抑制する方法では徹底的に解決することができない。『国連憲章』の主旨と原則、平和共存五原則に背けば、いかなる反テロ行動も所期目標を達成することは不可能だ。 

中国は平和を愛する国であり、「国強必覇」（国が強くなれば必ず覇権を追求する）という論理を受け入れないと同時に、他国の安全を犠牲にして自国の絶対的な安全性を追求するやり方にも賛成しない。中国は平和共存五原則を基礎に、引き続き隣国をパートナーにし、善隣外交の方針を遂行していくことを望んでいる。 

習主席は演説で、中国政府が「平和共存五原則友誼賞」と「平和共存五原則卓越奨学金」の創設を決定したことに言及した。この２つの賞は中国が平和共存五原則を実行に移すための具体的な行動である。中国はこの２つの賞の創設によって、覇権主義は世界に平和をもたらすことができず、平和共存五原則はすべての国が国際社会で守るべき最も基本的なモラルと準則になるべきだ、ということを改めて表明した。

「北京週報日本語版」2014年7月21日