中国電子科技集団公司が明らかにしたところによると、同社は中国初の深宇宙観測・制御用アンテナの開発に成功し、使用を開始した。月探査プロジェクト副総指揮者の李本正氏によると、月探査機「嫦娥3号」の任務の最大の見所と難点は、月面着陸と月面ローバーによる巡視・探査で、極めて正確な観測・制御が必要となる。同アンテナをベースとして建設された観測・制御ステーションは、新疆カシュガル市の35メートル級観測・制御ステーション、上海の65メートル級電波天文局と深宇宙制御ネットワークを構築し、嫦娥3号の任務をサポートする。光明日報が伝えた。
同アンテナのコア技術は100%国産だ。その直径は66メートルに達し、アジア最大、世界5番目の規模を誇る。宇宙における観測・制御距離は最長4億キロに達し、世界最長の距離となっている。これは中国が深宇宙の観測・制御で、世界のトップ集団入りを果たしたことを意味する。同時に同アンテナは初めて超電導技術と超低温冷凍技術を導入し、-270度の低温環境においても、宇宙からの観測・制御信号を正常にキャッチできる。これは中国の同新技術分野における初の進展だ。
深宇宙観測・制御に関する多くの技術的進展の他に、同アンテナは地球から近い一般的な宇宙船の観測・制御が可能で、より高い観測精度、伝送速度を提供できる。つまり中国の宇宙船と地上の通信がより正確になり、タイムラグが減り、画質の良い画像やリアルタイムの映像を取得できることになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年11月28日
|