中国国際経済交流センターの鄭新立常務副理事長(中央政策研究室元副主任)が2013年中国経済発展フォーラムで述べたところによると、中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議(三中全会)でうち出された経済体制の改革における重要な突破口は、市場に資源配分で「決定的な役割」を発揮させることだ。今後、市場の資源をどのように配分するかは企業家が決めるようになり、政府の活動の重心はマクロ調整、市場の監督管理、公共の製品の供給に置かれることになるという。「経済参考報」が伝えた。
同フォーラムのテーマは「グローバル化を背景とした中国の改革と発展」で、「中国共産党中央委員会の改革の全面的な深化における若干の重大な問題に関する決定」の発表とほぼ時期が重なったため、参加した経済学者の発言の重点は「決定」の解読に置かれることになった。学者達は、先進的な製造業、生態環境保護をめぐる産業、生産型サービス業、輸入代替産業の4分野が三中全会の決定により利益を受けるとの見方で一致した。
鄭常務副理事長によると、三中全会が全国・全世界に向けて発した最も重要なシグナルは、改革を全面的に深化させるというシグナルだ。このたびの改革はこれから10年間続く見込みで、2つの重点がある。一つは、資源配分で市場が果たす役割を基本的な役割から決定的な役割へと改め、企業が創造的な経営活動を行うことを通じて経済の活力を喚起し、さらには経済の緩やかな好転傾向を維持することを目指すという点だ。もう一つは、混合所有制の経済を積極的に発展させることだ。
「決定」の解読を通じて、経済学者達は企業家の今後の投資について次のような見方をうち出した。
第一に投資する価値のある分野は先進的な製造業だ。全国政治協商会議経済委員会の李毅中副主任(工業・情報化部<工業・情報化省>元部長)によると、現時点では西側諸国がバーチャル経済を発展させすぎたことの影響により、また国民の側の準備や制度面での準備が不足していることから、金融業と不動産業が過度に拡張しバーチャル化して、実体経済が深刻な圧力を受けており、資本、人材、物資、土地などの要素が実体経済から流れ出てしまっている。今は工業化の重要性や困難さに対する認識を深める必要がある。工業化は社会の進歩の歴史で必ず通る段階であり、これを飛び越えることはできない。科学の進歩によって世界の先端レベルとの距離を縮め、工業経済の質と効率を大幅に向上させることが必要であり、特に発展を制約する体制的、メカニズム的、構造的な「病巣」を取り除くことが必要だという。
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