中国の道の意義は、良い統治のモデルは多元的であり、各国ともに自国に適した発展の道を見出せることを実践によって証明することにある。

世界金融危機は世界経済に対する厳しい試練であるのみならず、事実上、様々な制度や発展モデルを大きく試すものでもある。この中で中国の業績、中国の道、中国の体制はドラマチックな一人勝ちをした。

このドラマが継続していることにも、その原因を探る視線が集まっている。中国共産党や中国の特色ある社会主義に対して長い間否定的な評価ばかりしてきた西側の一部の識者でさえ、中国共産党による指導の有効性と優越性について研究し始めた。

中国のドラマが30数年間の改革開放という大きな背景の下で繰り広げられてきたものであることは間違いない。中国は西側先進国が200-300年かけて歩んだ近代化の道をわずか30年余りで歩んだ。このように巨大な発展の成果の原因を、集中的に爆発した「自然推進力」に単純に帰すことは不可能だ。そこで2つの問題が派生する。「中国の急速な台頭は何が支えとなっているのか？」「30年余りの改革開放は中国と世界にとって何を意味しているのか？」

世界の文明発展の観点から中国の道を観察する窓はすでに開かれている。近年「欧州文明台頭の根源を探る」ことに注目が集まっている。その背景には、中国の発展に対する観察がある。学者らは対比の手法によって、特定の文明が特定の歴史時期に突然他に先んじる原因を探ろうとしている。