筆者は「中国の夢」の主たる動力は大きく3つの点に由来すると考える。第1に経済のテイクオフ、生活の改善、物質的進歩、環境改良への追求。第2に公平と正義、民主的法制、公民の成長、文化的繁栄、技術革新への追求。第3に富国強兵、民族の尊厳、主権の完全性、国家の統一、世界平和の追求。
これらを基礎に中国には先見の明、知勇、知恵のある公民、団体、指導者がおり、この3大動力源を統合・調整する共通の支点を直ちに精確に見出し、発展・進歩の包括的合力を形成し、「中国の夢」を支える人々の志の城を築くはずだ。
中国の夢とアメリカンドリームの相異なる哲学的背景を対比すると、有益な啓示が得られる。「アメリカンドリーム」は「どのようなバックグラウンドを持つ者でも、新大陸に来て仕事と起業に努力すれば、全ての夢をかなえることができる」という概念だ。一方、「中国の夢」は「国家がうまくいけば民族がうまくいき、そうすることでようやくみながうまくいく」という考えを尊重し、東洋文化の集団主義的伝統を継承し、「国家の強大化によって人民の幸福が保障され、国家の発展から1人1人がしかるべき成果を得られるようになる」ということを確信するものだ。
国家や民族が異なれば、自らの夢を追求する際に異なる道に沿うことになるだろう。これは自然な現象だ。だが互いに長所を取り入れ短所を補い、たゆまず最適化を図ることもできる。「中国の夢」であれ「アメリカンドリーム」であれ、極端や疎外は防ぐべきだ。極端な個人主義的行為によって、すでに米国は少なからず苦しみを受けている。ウォール街の巨額の金融詐欺やキャンパスでの異常な銃撃事件がその典型だ。一方、中国が国家の富強を実現する過程においては、個人の合法的権利と創造的精神の保護を特に重視しなければならない。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年2月1日
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