この「数歩の距離」の一歩一歩が、チャンスを捉えられるか否かのはらはらする一跳びであり、量の変化から質の変化への巨大な飛躍だ。歴史には一歩間違うと全てを台無しにし、長年の努力が最後のわずかなことで水泡に帰するという教訓が少なくない。
百年前の中国はかつての康煕帝や乾隆帝の世の栄光もあり、旧来の制度を恪守したために国の強化と維新の歴史的チャンスを逃した。
国際的な経験では、1人当たりGDPが3000-1万ドルの段階は中所得国から中等先進国へと邁進するチャンス期である一方、問題が顕在化する時期でもある。この段階では経済のバランスが崩れやすく、社会の秩序が失われやすく、心のバランスが失われやすい。一言で言えば、歩みを過ちやすく、チャンスを失いやすい。
前人の失敗は後人の教訓であり、忘れてはならない。「数歩の距離」とはいえ、歩行は困難だ。うまく歩めないのは惜しいし、うまく歩むのは容易でない。うまく歩めば、中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現できる。
夢は人々を高ぶらせる。足取りはなおさらに着実なものであるべきだ。中国の夢を実現するには中国の道を歩み、中国の特色ある社会主義の道への自信、理論への自信、制度への自信を深めなければならない。中国の夢を実現するには中国精神を発揚し、一致団結の精神の絆、自彊不息の精神の原動力を強めなければならない。中国の夢を実現するには13億人の知恵と力を集めて打ち負かすことのできない中国の力にし、しっかりと人民に頼って、たゆまず人民に幸福をもたらさなければならない。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年3月19日
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