宇宙飛行士3人を乗せた有人宇宙船「神舟10号」は11日午後5時38分、酒泉衛星発射センターから打ち上げに成功し、規定の時間内に正確に軌道に乗った。国際社会はこの打ち上げ成功に強く注目している。国際在線が伝えた。
ロシアの大手メディアはいずれも神舟10号の打ち上げ成功をただちに報道。中国に支社を置く多くのメディアは、酒泉衛星発射センターに記者を派遣して現地取材も行なった。あるニュースサイトはイタルタス通信の報道を援用した際「中国の有人宇宙飛行プロジェクトはここ10年間で目覚ましく発展している。第1段階の実験はすでに成功裏に完了し、現在第2段階を順調に進めている。2020年には自らの宇宙ステーションを打ち上げる見通しだ」と指摘した。
コムソモリスカヤ・プラウダはウェブサイト上で、神舟10号打ち上げ成功のニュースを報道。「習近平国家主席が現場で打ち上げを見届けたことから、中国政府が宇宙開発事業の発展をどれほど重視しているかが分かる」と論じた。別の経済ニュースサイトは「中国が有人宇宙船の打ち上げに再び成功したことで、中国の宇宙産業に国際社会の関心が集まる。中国の宇宙産業に一層のビジネスチャンスももたらすだろう」と指摘した。
日本の大手メディア多数も神舟10号打ち上げのニュースに連日注目を寄せている。テレビ朝日は11日の報道で記者会見場に姿を見せた女性宇宙飛行士、王亜平氏について特別に紹介。さらに「神舟10号は3人の宇宙飛行士を乗せて軌道上を15日間飛行。2011年9月に打ち上げられた天宮1号とのドッキング実験や物資輸送などのミッションを行なう」と報じた。
一方、時事通信は10日の報道で有人潜水艇「蛟竜号」出航のニュースにも同時に注目。「中国の有人宇宙プロジェクト指揮部は10日、宇宙飛行士3人が乗り込む宇宙船『神舟10号』を現地時間11日午後5時38分、酒泉衛星発射センターから打ち上げると発表した。一方、有人潜水艇『蛟竜号』を搭載した母船『向陽紅09』が10日、江蘇省江陰を出港。2012年6月に続いて宇宙と深海で『中国の夢』への挑戦が始まる」と報じた。
インドのいくつかの大手メディアも神舟10号打ち上げに焦点を合わせている。タイムズ・オブ・インディアは「2003年に有人宇宙船の打ち上げに初めて成功して以降、中国の宇宙技術は急速に発展。2020年までに有人月面着陸と宇宙ステーションの建造も行なう予定だ。今回の神舟10号は宇宙飛行士3人を乗せて軌道上を15日間飛行。天宮1号のメンテナンスと周回飛行実験も計画している。いずれも宇宙ステーション建造に向けて技術を蓄積し、基礎を固めるためのものだ。有人宇宙ステーション建造という目標に向けて中国が鍵となる一歩を踏み出したことを意味する」と報じた。
ヒンドゥスタン・タイムズは3人の宇宙飛行士の経歴を詳しく紹介。特に女性の王亜平氏について「中国の農民家庭出身。中国が宇宙に送り込む2人目の女性宇宙飛行士で、中国初の1980年代生まれの宇宙飛行士でもある」と報じた。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年6月12日
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