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博報堂社長、「中国の夢」を語る

 

博報堂の戸田裕一社長

 日本の広告大手・博報堂の在中独資子会社である「博報堂生活総合研究所(上海)」と中国伝媒(マスコミ)大学広告学院は24日に北京で、都市に住む若者の行動特性に関する最新研究報告「2013年生活者『動』察」を共同で発表した。発表会終了後、独占取材に応じた博報堂の戸田裕一社長は、博報堂の発展の足跡と今後の中国での発展目標について、胸の内を忌憚なく語った。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。

 ■世界的に有名な「創業百年の老舗企業」、中国進出は思うように進まず?

 今年64歳になる戸田社長は、入社してすでに40年近く経つ。コピーライターから出発し、企画畑で25年、経営管理畑で15年働いてきた。戸田社長は博報堂の光り輝く歴史について、慣れた様子で「1895年創業の博報堂は、118年の歴史を誇る。博報堂生活総研は1981年に設立され、32年の歴史を擁している。総研には、約30年に及ぶ日本での研究ノウハウとデータ解析資料が蓄えられている」と説明した。

 米国の有名な広告・マーケティング誌「アドエージ(Advertising Age)」 の最新総合ランキングによると、博報堂DYホールディングスは世界第7位。この持株会社の核心を成すのは博報堂であり、博報堂は日本の広告会社ランキングで第2位。日本広告市場における博報堂の市場シェアは約17%だが、中国での知名度はそれほど高くない。中国広告協会が発表した「2011年売上ランキング」によると、上海博報堂の順位は第18位にとどまった。

 博報堂は、1982年と1993年の2度、カンヌ国際広告祭で受賞した経歴がある。このような栄えある経歴を持つのは、アジアの広告企業では同社だけだ。この業績が認められ、カンヌ国際広告祭50周年にあたる2003年、博報堂は同広告祭特別賞を受賞した。博報堂が中国国内で関連賞を受賞した経歴はほぼ皆無。

 ■「中国市場は多元的で重要」

 博報堂中国は、中国で「有名企業」とは言い難いが、中国とは緊密な関係にある。

 戸田社長は、「今年4月、博報堂に今年度のフレッシュマンが入社した。新入社員100人のうち、4人が中国人だ。私は、社章を入社記念として新入社員の代表に贈呈したが、この代表として選ばれたのが、中国人女性だった」と述べた。

 また、戸田社長によると、博報堂の業務の90%は日本国内業務が占めており、残る10%の海外業務のうち、約半分が中国市場での業務という。また、急成長を続ける中国経済も、同社が中国を重視する要因となっている。

 戸田社長は「中国のGDPはすでに世界第2位となり、量的増加から質的増加への転換期にあり、内需、個人消費いずれも急速に伸びている。北京と上海の人口1人あたりGDPは、1万2千ドルから1万2500ドル(約122万3千円から127万4千円)に達したと聞いている。人口1人あたりGDPが1万ドルを上回ることは、個人消費がさらに多元化したことを物語っている。つまり、彼らのライフスタイルがより豊かで充実したものになったといえよう」と述べた。

 戸田社長は、GDPが人口1人あたり1万ドルを上回った都市においては、消費者を「生活者」として扱うべきであり、そうすることで、より質の高いマーケティング・PR活動を展開することが可能となるとの見方を示した。このような考え方は、博報堂生活総研を上海に設置した一要因となっている。

 ■博報堂を創意あふれる広告会社にすることが夢

 博報堂の今後の中国での発展について、戸田社長は、2つの明確な目標があると指摘した。1つは、中国での博報堂の広告ランキングを高めることで、もう1つは、博報堂の中国でのブランド認知度を高めることだ。

 戸田社長は今後の展開の方向性を業界と具体的なプロジェクトから分析。業界については、「博報堂の主要取引先は、自動車業界と家電業界に集中している。今後は、食品・化粧品・情報産業各市場の新規開拓を目指している」と説明。具体的なプロジェクトについては、「広告・PR分野における『統合型マーケティングコミュニケーション(IMC)』を推し進め、マスメディアを中心に、デジタル、広報、調査、コンベンションなど各領域での発展に力を入れる」と語った。

 現在の博報堂の取引先は、日本企業がほとんどだが、今後、中国企業や欧米企業の顧客を増やすことも、会社の一大目標に据えている。「生活者の視点からの発想」というコンセプトの普及、広告賞の制定・選出、「生活者『動』察」のような研究発表会の開催などの方法を通じて、博報堂の知名度アップに努める方針という。

 戸田社長は「私はコピーライター出身だ。『生活者発想』は、博報堂独自のコンセプトであり、広告会社のアイデア、企画、市場マーケティング活動の中で、このコンセプトを反映していく。経営者の立場から言えば、私は、博報堂が創意あふれる広告企業になることを望んでいる。また、就職活動を進める上で、日本企業に注目する優秀な中国人大学生が増えてくれるよう、大いに期待している」と語った。(編集KM)

 「人民網日本語版」2013年5月29日

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