今年のノーベル賞の各賞受賞者が、8日から1週間にわたり続々と発表されている。文学賞を選ぶスウェーデン・アカデミーは8日、今年の受賞者を現地時間11日午後1時に発表することを明らかにした。スウェーデン・アカデミーのこの発表より前に、「中国の人気作家・莫言氏が今年のノーベル賞を受賞する可能性が高い」という話題が、中国のネット上や紙面メディアで大々的に扱われている。欧米メディアによると、莫言氏と日本の村上春樹氏はいずれも、今年のノーベル文学賞の有力候補であり、この「中日対決」は、莫氏の方がやや優勢とみられている。環球時報が伝えた。
莫氏がノーベル文学賞有力候補であるという情報は、欧州の大手ブックメーカー(賭け屋)数社が最初に発した。ストックホルムの大型ブックメーカー・ユニベットは今年8月、ノーベル文学賞候補者のオッズ(賭け率)を発表した。これによると、莫氏が5.25倍でトップ、村上氏は8倍で2位。世界最大のブックメーカー英ラドブロークスもオッズを発表、村上氏にトップの評価をつけた。発表の時期が近づくにつれ、欧米メディアがこぞってこれらのオッズを報道したことから、莫氏と村上氏は、今年のノーベル文学賞の「最有力候補」となった。
ブックメーカー各社によるオッズ発表が引き金となり、各国メディアによる受賞者予想報道が盛んになり、特に、中国人作家に注目が集まった。8日付の独紙ポツダム・ニュースは「莫言は中国ノーベル文学賞の希望」と題する文章を掲載し、「これは傷口だ。中国は毎年傷付いてきた。なぜならこれまで中国からは一人もノーベル文学賞受賞者が選ばれなかった。高行健氏が過去に文学賞を受賞したが、彼はフランス国籍の華人だ。しかし、この傷は、1週間以内に癒える可能性が高い」と伝えた。ドイツの出版業界誌Buchreportは、今年のノーベル文学賞は「アジア人対決」になると予想している。仏ル・モンド紙は、「文学賞の最有力候補は2人のアジア人作家。中日関係が緊迫する中、この文学賞争いも特別な意味を持っている」と報じた。
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