■メイク、衣装を付け本物の京劇役者のように
二日目は、メイクの具体的な方法を学び、実際に練習しました。ファンデーションを塗ったみんなの顔に、先生が黒いアイラインと眉をひくと、とたんに顔が京劇役者の顔に変わりました。メイクをすると気持ちが引き締まり、まるで本当に京劇の役者になったようなとても不思議な気持ちになります。
先生が持ってきてくれたファンデーションの中に赤い色があったのですが、中国の紅は発色が本当にきれいでした。肌色のベースのファンデーションを塗ったまぶたの上に重ねて塗ると、うっすらとしたやわらかな桃色になり、唇の上に塗ると鮮やかな赤になります。こういった色合い一つでも、とても新鮮で興味深く感じられました。
三日目は、メイクをし、衣装を着てポーズを取り、写真撮影です。2時間という短い時間の中でやらなくてはならないので大変でしたが、みんなとても素敵な京劇役者に変身できました。衣装はたくさんの刺繍が施され、きらびやかなものでした。時代や季節の制限がなく、舞台装置と同様に少ない衣装で幅広い表現ができるようになっているそうです。
写真を撮るときに、「できたら京劇役者のような表情で撮りましょう」ということになり、私も頑張ってみたのですが、目の表情というのは本当に難しいのだなと思いました。先生が「目は心の窓と言って、京劇の仕草の中でも重要なところなのです。」とおっしゃっていたのが印象的です。
2日目のメイクの授業風景
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