中山東路の並木の大通りに、古式ゆかしい宮殿式建物があるが、これが名高い中国第二歴史档案(資料ファイル)館であり、新中国成立後初めて設置された国家レベルの档案館でもある(以下「二史館」と略)。中華民国時期(1912-1949)の歴代の中央政府および所属機関の史料は全てここに保存されている。
二史館の敷地は明代の西宮の遺跡で、北を背に南に向かって建てられ、右は玉帯川、左には明故宮がある。国民政府はここを国民党党史史料編纂委員会の執務場所としたことがある。宮殿のように建つアーチ形の建造物とあずまやなどは、著名な建築デザイナー陽廷宝氏の1936年の作品である。資料倉庫と閲覧ホールと執務ビルはみな解放後宮殿建築に準じて建てられたものである。
二史館の所蔵資料はたいへん豊富で、中華民国期の歴代中央政権機関の資料はほとんど保存されている。1997年末まで、同館は900件の全宗(一機関の全部の資料ファイル)を保存しており、合計180万巻以上で、書架は5万メートルに及び、南京の古城壁を一周半回れる長さだ。二史館に入ると、中華民族の歴史絵巻が開かれ、歴史のトンネルに身を置いたような感じがする。
所蔵資料の社会的役割や広報、教育のうえでの役割を発揮させるため、二史館は「档案史料陳列室」を設け、陳列史料は歴史の発展にともない、南京臨時政府と南方革命政府期、北京民国政府期、南京国民政府期と三つの部分に分けて並べられ、近・現代史を探るもう一つの場所でもある。
「北京週報日本語版」 2007年12月
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