◆中日金融提携が半年間停止か
市場関係者は、「情勢がさらに悪化すれば、中日の相互の国債購入等を含むよりハイレベルな金融提携事業が、影響を被る可能性がある」と懸念している。
中日の相互の国債購入、両国通貨の直接取引は、中日経済・貿易関係の発展の2大原動力となるはずだったが、政治的な影響を受け頓挫している。ホウ氏は、「日本政府による釣魚島の購入が、中日の金融提携の雰囲気を損ねた。これは中日金融提携のペースを落とすことにつながるだろう。現在の政治的雰囲気を受け、中日が再び金融提携を推進することは時宜にかなっていない。また提携を続ける動機も不足している」と指摘した。
ホウ氏は、「中国4大銀行の欠席は、少なくとも半年以内に、中日金融提携に大きな動きが見られないことを裏付けた。日本が数カ月内に首相を交代し、新首相が中日関係の改善に取り組んだ場合、中日金融提携は再び議事日程にあがるだろう。両国通貨の直接取引は、日本の金融市場に利益を与えるはずで、日本が人民元の力により自国の金融市場を復興するチャンスを逃すはずがない」と述べた。
梅氏は、「野田首相は、中国に派遣した元外相の田中真紀子氏を入閣させ、業務上直接的なつながりを持つ木寺昌人内閣官房副長官補を中国大使に起用する方針を固めているが、これは野田首相が政治情勢の沈静化を目指していることを示している。しかし具体的な行動を見る必要がある。領土問題は日本が一方的に引き起こしたものであるから、中日関係の修復に向け日本から行動を起こさなければならない。今回の同総会は両国関係を修復させる副次的な場所であり、主要の場所ではない。同総会は経済界の関係者が出席する会議であり、政治問題を語り合う場所ではない」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2012年10月10日
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