Imprimer cet article

Commenter cet article

北京週報>>特集>>斎藤文男氏のブログ  
◇日中で双方の美点を見つめ合おう◇

 

◇憲法解釈変更や右傾化日本に危機感◇

今年5月、毎日新聞東京本社で編集記者をやったOB仲間26人が集まった。毎年、恒例の会だが、私は南京に滞在していたので初めて参加した。東京・竹橋にある本社に行くのは、20数年ぶりだった。参加者は70歳前後から81歳。多くの人たちが安倍政権のありようを批判していた。憲法解釈変更による集団的自衛権などとんでもないペテンだ、と声を大にして訴える人もいた。

「『こんな危険な世の中になっているのに、新聞は何をしているのか。お前は新聞記者をしていたのに、これでいいのか!』と、周囲の人から詰め寄られた。」「今は記者を卒業しているので、どうすることもできないが、周辺の人たちの危機感は理解できる」と、同僚だった仲間は日本の将来を憂慮していた。中には、「最近の日本の状況や政治を考えていると不眠症になる。これも安倍晋三首相のせいだ。」と、右傾化日本を警戒する人もいて、同調する声が多かった。

私は南京生活の一端を披露したあと、日本に報道される中国事情と私の体験とはかなり差があることを話した。「日本で報道される中国関連のニュースは部分的な一部で事実だが、全体を見なければ正確な事実にはならない。全体を見る機会がない時は、相手の良いところを見て好意的に判断してはどうか。」と提案した。

このことは、6月に東京国立近代美術館のホールで開かれた書道団体の文化講演会で、私は「中国人から見た日本人像」というテーマで講演をした中でも訴えた。

この時は2時間の講演だったので、42年前、田中角栄首相、大平正芳外相が決死の覚悟で日中国交回復を成し遂げたことから話を始めた。国交が回復した直後は9割近い日本人が中国に対して親近感を持っていた。40年後には9割の日本人が中国に対して「よくない印象」を持つようになったのは、断片的な情報により先入観ができあがったからだ。「既成概念を払いのけ、相互に長所や美点を見つめ合えば、現在のこじれた関係を修復する機会になるだろう。」と締め括った。

講演会には200人ほどが参加し、多くの人が賛同してくれた。この時の話は5月8日の毎日新聞オピニオン欄「発言」に私が書いたコラム(別掲)を紹介したので、それを参照にしていただきたい。(写真の撮影者名がないものは筆者撮影)

「北京週報日本語版」2014年7月29日

   前のページへ   1   2   3   4  

查查日语在线翻译
查查日语在线翻译: