~まほらまの南京生活22~
斎藤文男・前南京大学日本語学部専家
南京大学を12年かかって昨年夏“卒業”し、日本に帰国した。最後となる4年生の“卒業演芸会”は日本語学部生の浴衣姿での踊り、朝鮮民族の舞踏、「相声」など豊富な内容だった。担当するのはこの学生が最後であり感慨無量だった。久しぶりに日本で再会した友人たちは、ぎくしゃくしている今の日中関係を心配する人たちが多かった。私が書いた帰国挨拶の中で、学生たちとは“日々是愉快”な生活だったと報告すると、羨ましくも信じられないようだった。国同士は不仲でも草の根のように国民同士が仲良くしていけば、いずれは国同士の関係も良好になる、とする私の帰国報告のメッセージに対して、同調と励ましの返信が多くの仲間から寄せられたのは嬉しかった。
卒業公演を終えた卒業生とともに最後の記念撮影
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