Imprimer cet article

Commenter cet article

北京週報>>特集>>斎藤文男氏のブログ  
◇大空に羽ばたく学生から学んだこと㊤◇

~ウェンナン先生行状記⑳~

斎藤文男(南京大学日本語学部専家)

4年生前期最後の授業の日。「先生、これみんなが書いたものです。」と班長が遠慮がちにノートを持ってきた。クラス全員から私へのメッセージが書かれていた。私の授業に関する感想や感謝の言葉が並んでいた。授業中はあまり反応がなかったので、理解してくれたかどうか少し不安だった。しかし、多くの人は、私が考えた以上に理解していた。私の授業の話から、自分で新しいことを発見したり、将来の道を考えたりしたという。宿舎の専家楼で涙ながらに何回も読み返した。教師という職業の崇高さと重要性を改めて知らされ、まもなく大学を巣立って大空に羽ばたく学生から多くのことを学び、私も少し成長したように感じた。メッセージと、私の授業「日本時事」の感想を書いてくれたレポートを含めて紹介したい。

◇いい学生でなく、いい「人」になりたい◇

<今学期、お世話になりありがとうございました。先生が私たちを教えるのは3年生の時からでした。短い時間でしたが、先生はずっと私を励ましてくれて、ありがとうございます。(出席する学生が)4人しかいなかった時も、日本に交換留学した時も、先生のおかげで元気がでました。ずっと感謝しています。院生になったら先生の授業を受けるチャンスがあるかどう分かりませんが、先生が教えてくれたことをきっと忘れずに大切にします。(M・Lさん=女性)>

真面目で熱心なM・Lさんは院生の進学が決まったあとも、日本語や日本の文学についての研究をこつこつと続けている。私の授業から次のような人生観を得たと書いてあった。

<記者だった先生の考え方は他の先生にないものだ。本当の記者とは何なのか。どうすれば記事の裏を読めるのか、少し分かるような気がした。先生が教えてくれたのは、知識だけでなく、「人」にとって重要な大切なものでもあった。「どうして花が咲くのか。どうして花が落ちるのか」そんなのを考えたこともなかった。試験のために勉強する学生にとって、先生が教えた知識をただ覚えれば十分だったかもしれないが、「人」として思考を止めたら、それでもう終わりだ。私はいい学生ではなく、よりいい「人」になりたくなってきた。それも先生のおかげだ。ありがとうございました。>

花が咲くのは人に鑑賞してもらうためではなく、受粉を促してくれる虫たちを呼ぶためである。受粉が終われば花の役目も終わり、風がなくともやがて散っていく。クモが常に下を向いて網にいるのは、天敵の鳥や虫たちに襲われた時、すぐに下に落ちて逃げるためだ。クモは網にかかるすべてのものをエサにするが、自らも他の動物のエサとなって生態系の一翼を担っている。授業の余談から環境問題や人間の生き方などを考えてもらおうと脱線することが多かった。脱線した余談から、M・Lさんがこれだけの人生観を学んでくれたことに、私は驚き、嬉しかった。

ヒメリンゴの花で吸蜜した後、せわしげに青空に飛び立ったアオスジアゲハ(中国名・青凤蝶)。卒業後、社会に飛び出す学生を想像した。(南京大学鼓楼校舎構内で)
 

1   2   3   次のページへ  

查查日语在线翻译
查查日语在线翻译: